ウイトリッヒの森

この森は、スイス人建築家アーノルド・ウイトリッヒ氏が所有していた土地であり、1955年に発生した「聖母の園養老院火災」で多くの犠牲者が出たことが心霊現象の発端となっているとされている。今回は、ウイトリッヒの森にまつわるウワサの心霊話を紹介する。

ウイトリッヒの森とは?

ウイトリッヒの森にある碑

ウイトリッヒの森は、横浜市戸塚区に位置し、約3.2ヘクタールの小さな森林である。

1930年ごろにスイスから来日した建築家、アーノルド・ウイトリッヒ氏がこの土地を購入したことから「ウイトリッヒの森」と名付けられた。

ウイトリッヒ氏は1941年にこの森と周辺の田畑を所有し、その後1983年に亡くなった後、妻が横浜市にこの土地を寄贈した。

森自体は平和な場所だが、過去には複数のホームレスと思しき人々の遺体が見つかったことがあり、そのため心霊スポットとしての噂が立つようになった。

ウイトリッヒの森と隣接していた「聖母の園養老院」では、1955年2月17日に大規模な火災が発生し、入所者95名を含む99名が命を落とした。

この火災が原因で、森には霊がさまようという噂が流れるようになった。

火災の犠牲者の一部はウイトリッヒの森に埋葬されたとされており、昔は森の中に十字架の墓標があったが、現在ではその跡は確認できない。

ウイトリッヒの森の心霊現象

ウイトリッヒの森では、以下の心霊現象が報告されている。

  • 火災で亡くなった犠牲者の霊が森をさまよう
  • 白骨化した遺体が森の中で発見される
  • 夜中にかすかな呻き声が聞こえる
  • 森の奥深くに入ると、重苦しい気配を感じる

ウイトリッヒの森では、1955年の火災の犠牲者の霊が未だにさまよっているといわれている。

特に、夜になると森の中で不気味な人影や呻き声が聞こえることがあるという。

また、遺体が見つかることも度々あり、2012年には清掃中の女性が森の中で白骨化した遺体を発見した。

この遺体は遊歩道から5メートルほど離れた場所であおむけに横たわっていたという。

遺体は身元不明で、身長165センチメートルほどの男性と推測された。

このような出来事が心霊スポットとしての噂をさらに強めている。

ウイトリッヒの森の心霊体験談

ウイトリッヒの森を訪れた人々の中には、夜遅くに森の中を歩いていた際、不気味な人影や異様な気配を感じたという体験談が多い。

ある訪問者は、深夜に森の中で足音が聞こえたものの、振り返っても誰もいなかったと証言している。

また、霊感の強い人々がこの場所を訪れると、重苦しい空気に圧迫されるような感覚を覚えることが多いとも言われている。

ウイトリッヒの森の心霊考察

ウイトリッヒの森の心霊現象は、1955年に発生した「聖母の園養老院火災」が大きな原因であると考えられている。

この火災は非常に悲惨で、戦後の混乱期に多くの老人たちが亡くなったことから、その無念が森に残っているのではないかとされる。

さらに、森で発見された遺体の存在がこの場所の不気味さをさらに強め、霊的なエネルギーを増幅させているのかもしれない。

森全体が過去の悲惨な出来事の記憶を宿しており、その記憶が霊として姿を現すと考えられている。

これらの心霊現象は、訪れる人々に警戒心を与え、特に夜間に森に入ることは避けるべきとされている。

ウイトリッヒの森の地図

本記事は、「心霊現象の考察」シリーズの思想を踏まえて執筆している。
幽霊の存在を断定するのではなく、人間の認識や記憶、土地や出来事がどのように「心霊」という物語として語られてきたのか、という視点から整理を行っている。

なお、本サイト内には執筆時期の異なる記事が混在しており、すべての記事が同一の考察軸で統一されているわけではない。
現在、順次リライトを進めながら、心霊スポット記事を本シリーズの思想に沿った形へ更新している段階である。

最新の記事および更新済みの記事については、本考察シリーズを基準とした構成・文体で執筆している。
考察全体の方向性や思想については、総合目次ページを参照されたい。

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【管理人】狐憑きのたる

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