抜鉾神社は、群馬県神流湖近くに佇む神秘的な神社であり、古戦場の歴史とともに数多くの心霊現象の噂に包まれている場所である。今回は、抜鉾神社のウワサの心霊話を紹介する。
抜鉾神社とは?
抜鉾神社(ぬきほこじんじゃ)は、群馬県富岡市に位置する神社である。
神流湖(下久保ダム)の湖畔にあり、保美濃山トンネルのすぐ上にその佇まいを見せる。
この神社は一之宮貫前神社から分霊された経津主命(ふつぬしのみこと)を祭神としている。
1959年に始まった下久保ダムの建設により、周辺の集落が水没する中、高台にある抜鉾神社はその影響を免れ、現在も現存している。
歴史的には、神流川の戦いと呼ばれる北条氏と織田方の戦が行われた古戦場の近くにあり、その地の歴史の記憶をとどめている。
また、縄文時代の住居跡や中世の板碑も移転されていることから、長い時を経て地域に根付いてきた場所といえる。
抜鉾神社の特徴としては、神が稲を嫌うという伝承があり、かつてはこの地域では稲作が行われなかったとされている。
現在も地元の人々によって管理され、静かで厳かな雰囲気を漂わせている。
抜鉾神社の心霊現象
抜鉾神社の心霊現象は、
- 神流湖で命を落とした人々の霊が集まる
- 黒い影の目撃
- かすれた男性の声が聞こえる
- テントを叩く謎の音
である。1つ目の心霊現象は、神流湖で命を落とした人々の霊が集まるというものだ。
この湖はダム建設により形成され、数多くの人々が立ち退きを余儀なくされた場所である。
湖での自殺者も少なくないとされ、それらの霊が抜鉾神社の周囲に漂っているという。
2つ目は、黒い影の目撃である。日中でも薄暗い神社周辺で、不意に人影のような黒い影が現れるという報告が後を絶たない。
これらの影は特に神社の鳥居周辺で目撃されることが多い。
3つ目は、かすれた男性の声が聞こえる現象である。
参道や駐車場で、耳元で囁かれるような声が聞こえるという。
この声は中年男性のもので、練炭自殺をした男性の霊である可能性がある。
4つ目は、テントを叩く謎の音である。
ツーリング中に神社の近くでテントを張った男性が、夜中に何者かに外からテントをバサバサと叩かれるという恐怖体験をしたという。
抜鉾神社の心霊体験談
ある心霊配信者が抜鉾神社を訪れた際、駐車場で休憩していたところ、耳元で囁かれるようなかすれた声を聞いたという。
この声は背後から聞こえたが、振り返っても誰もいなかった。
背後には山の斜面が広がっており、人が通れば気付くはずの環境であった。
後に、この駐車場で練炭自殺があったという情報が提供され、体験者は声の正体に恐怖を募らせた。
抜鉾神社の心霊考察
抜鉾神社での心霊現象は、歴史的背景と土地に刻まれた記憶が影響していると考えられる。
神流湖での事故や自殺の歴史、戦の舞台となった地理的条件、さらには高台に残された神社の孤立した雰囲気が霊的なエネルギーを集めているのではないだろうか。
黒い影や囁く声は、亡くなった人々の未練や思念が形となったものかもしれない。
神社という聖域が、こうした霊的存在を引き寄せるのかもしれないが、訪れる際は敬意を持って接するべき場所であるといえよう。
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