鳥取県鳥取市に存在する廃ラブホテル「静山荘」。その異様な雰囲気と数々の心霊現象の噂により、「鳥取最凶の心霊スポット」とも呼ばれている。今回は、静山荘にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
静山荘とは?
静山荘は、1960年代後半から1970年代初頭にかけて開業したラブホテルである。
施設は、管理棟、A棟、B棟の3つの建物から構成されていたが、現在ではA棟のみが残されている。
A棟は1階がガレージ、2階が客室となるコテージ風の構造で、全部で5棟が建ち並んでいた。
閉業時期は1990年代初頭と推測されている。
閉業後は廃墟となり、荒れ果てた状態で残されていたが、その後管理棟とB棟は解体され、A棟のみが崩壊した状態で現存している。
また、一部の情報によれば、廃墟となった後にホームレスが住み着いていたという噂もあるが、具体的な証拠はない。
近年では敷地入り口にゲートが設置され、現在は立ち入ることができない状態である。
しかし、過去の出来事や心霊現象にまつわる噂話は途絶えることがなく、今なお地元住民や心霊スポット愛好者の間で語り継がれている。
静山荘の心霊現象
静山荘にまつわる心霊現象には以下のようなものが報告されている。
- 経営者の霊や黒い人影の目撃
- 給水塔の上に現れる謎の人影
- 建物内部で聞こえる足音や壁を叩く音
- 衣服に浮かび上がる手の跡
- 近くの細道にある「この下を見るな」と書かれた看板
- 看板の下に並ぶ4体のお地蔵様
- お地蔵様が青白く光る現象
これらの現象は一部では「風説」とも言われるが、訪れた者たちが体験した恐怖はその場の不気味さを物語っている。霊能力者・宜保愛子氏も恐れた場所とも云われている。
経営者の霊や黒い人影の目撃
静山荘では経営者が自ら命を絶ったという噂があり、施設内で経営者の霊が目撃されたとされている。
また、建物周辺や内部では黒い影がさまよう様子がたびたび確認されている。
黒い影は静かに建物の奥へと消えていくことが多く、その正体は不明である。
給水塔の上に現れる人影
夜間、A棟の近くにある給水塔を見上げると、そこに人影が立っているのを見たという証言がある。
しかし、近づいて確認しようとするとその人影は消えてしまい、誰もいないことが確認される。
建物内部の足音や壁を叩く音
訪問者が建物内部に足を踏み入れると、誰もいないはずの空間で足音や壁を叩く音が響くことがある。
これらの音は建物の老朽化によるものと解釈されることもあるが、音の発生源がはっきりせず、訪問者を不気味にさせている。
衣服に浮かび上がる手の跡
ある訪問者は、静山荘を後にした際、自分のシャツに見覚えのない手の跡が残されているのを発見したという。
この現象は静山荘を訪れる者の間でしばしば語られている。
「この下を見るな」の看板とお地蔵様
静山荘の細道をさらに進むと、「この下を見るな」と書かれた看板がある。
その看板の下には4体のお地蔵様が並んでおり、お地蔵様が青白く光るのを見てしまうと崖下に引きずり込まれるという恐ろしい噂がある。
静山荘の心霊体験談
ある訪問者が10年ほど前に友人2人とともに訪れた際の話である。
彼らは静山荘を知らずにサバゲーをしようと敷地内に足を踏み入れた。
帰宅後、訪問者は何もない場所で転倒し、水路に落下して怪我を負ったという。
さらに別の友人は体調を崩して学校を休んだ。3人目には特に異変はなかったが、それ以来性格が変わり、疎遠になってしまったという。
また、別の体験者は、日中に廃墟を訪れた際、内部でホームレスに遭遇した。
驚いて逃げようとしたところ腕をつかまれ、その場を離れることができなかった。
その夜、幽霊の鳴き声や目がない霊を目撃し、夜明けを迎えるまでその場を離れられなかったという。
静山荘の心霊考察
静山荘の心霊現象や体験談は、単なる廃墟という以上の何かがこの場所に存在していることを示唆している。
経営者の自殺、一家心中、女性の自殺などの噂が絡み合い、廃墟に漂う不穏な空気をさらに増幅させている。
特に「この下を見るな」との看板やお地蔵様にまつわる噂は、地元の信仰や民間伝承と結びついており、単なる心霊現象では説明できない不気味さを感じさせる。
静山荘は、廃墟という物理的な恐怖と、そこに込められた過去の悲劇が混じり合う異様な場所である。
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