奈良県橿原市にかつて存在した「プラザ松本」は、今なお語り継がれる心霊スポットである。かつては商業施設として営業していたが、不気味な噂とともに廃墟となり、幽霊ビルと呼ばれるようになった。今回は、プラザ松本にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
プラザ松本とは?

プラザ松本は奈良県橿原市の国道24号線沿いに位置した複合商業施設である。
1980年に建設され、鉄骨9階建ての大型ビルとして、スーパーマーケット「イチカワ」、パチンコ店「ミリオン」、サウナ「ニュー橿原」、中華料理店、割烹、宴会場など多くの施設が入居していた。
しかし、2005年頃にはほとんどの店舗が閉業し、一部が資材置き場として使用されるのみとなった。
老朽化が進み、壁面には雨染みや黒ずみが広がり、落書きも増えていった。
そして、2017年に解体され、現在は存在していない。
この建物が「幽霊ビル」と呼ばれるようになったのは、ある中学生が飛び降り自殺をしたという噂が広まったことがきっかけである。
その後、心霊スポットとしての評判が定着し、恐怖体験を求める者が訪れるようになった。
プラザ松本の心霊現象
プラザ松本では、以下のような心霊現象が報告されている。
- 子供の霊の目撃
- 歩道脇の地下へ続く階段
- 地下の扉を開けるとライトが壊れる
以下、それぞれの怪異について説明する。
子供の霊の目撃
建物内では子供の霊が頻繁に目撃されていた。
その姿は曖昧で、ぼんやりと浮かび上がるようなものから、はっきりとした姿で現れるものまで様々な報告がある。
特に夜間、3階や地下での目撃が多く、子供の泣き声や笑い声が聞こえたという証言もある。
この霊は、中学生の飛び降り自殺の噂と関連しているとされる。
自殺したとされる場所の周辺では、急に気温が下がる、背後から視線を感じる、写真に謎の影が映るといった怪異も報告されている。
歩道脇の地下へ続く階段
プラザ松本には、歩道脇に地下へと続く不気味な階段があった。
昼間でも薄暗く、湿った空気が漂うこの階段は、建物が稼働していた頃から「不気味な場所」として知られていた。
この階段を降りると、地下に続く扉がある。
しかし、この扉の前に立つと、圧迫感や強い悪寒を感じる者が多く、中には突然の耳鳴りや気分の悪化を訴える者もいた。
地下の扉を開けるとライトが壊れる
ある探検者がこの地下の扉を開けた瞬間、手に持っていた懐中電灯が突然壊れたという。
扉は半分ほど開いた状態だったが、中は真っ暗で何も見えなかった。
しかし、懐中電灯が点かなくなったことで、そのまま立ち去らざるを得なかったという。
この扉の向こうには何があったのか、誰も確認できていない。
だが、多くの者がこの場所に近づくと異様な恐怖を感じ、扉を開けることをためらったと語っている。
プラザ松本の心霊体験談
体験談1
深夜に訪れた探検者が、3階で子供の霊を目撃した。
建物の奥から小さな足音が聞こえ、視線を感じたため振り向くと、白い服を着た少年が立っていた。
驚いて目を逸らした次の瞬間、少年の姿は消えていたという。
体験談2
地下の扉に近づいたグループが、扉を開けた途端に持っていた懐中電灯が一斉に消えた。
驚いた彼らはすぐにその場を離れたが、後で確認すると電池は満タンであり、電灯に異常はなかった。
体験談3
夜中に訪れた者が、建物の廊下で人の気配を感じた。
だが、そこには誰もおらず、ただ静寂だけが広がっていた。
しかし、帰宅後に撮影した写真を確認すると、背後に白い影が写っていた。
プラザ松本の心霊考察
プラザ松本にまつわる心霊現象は、主に飛び降り自殺の噂を起点としている。
だが、建物の閉業後もなお怪奇現象が続いたことで、単なる噂では片付けられない怪異が報告されている。
地下の扉や子供の霊の目撃、突然の機器の故障など、物理的な影響を伴う現象は、心理的な影響だけでは説明がつかない。
また、幽霊を目撃した者の多くが共通して「異様な寒気」「背後からの視線」「圧迫感」を感じていることから、この場所には何らかの強いエネルギーが残っているのかもしれない。
現在、プラザ松本は解体され、存在しない。
しかし、その噂や体験談は今もなお語り継がれ、奈良県内の代表的な心霊スポットのひとつとして記憶され続けている。
もしこの場所が今も存在していたならば、さらなる怪異が報告されていたかもしれない。
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