かつて多くのカップルで賑わったこの施設は、閉業後に放置された結果、建物全体が年月の経過とともに荒廃し、内部からはホームレスの変死体発見をきっかけとする男性の呻き声や、謎めいた霊の目撃情報が絶えなく報告されるようになった。今回は、シャンテ本郷にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
シャンテ本郷とは?

シャンテ本郷は、広島県三原市本郷町の国道2号沿いに位置していたラブホテルである。
当初は「ラブホテルSH」や「シャンテ太郎」としても知られ、1980年代頃に営業を開始した。
施設は、4号室と9号室を除く10棟のコテージ形式で構成され、それぞれの部屋には「ドリーム」「ファンシー」「シーサイド」「シャンボール」「エレガンス」「ジュピター」「ロマンス」「シャネル」「ラベンダー」「メルヘン」などの名称が付けられていた。
かつては多くのカップルや利用者で賑わったが、時代の変遷とともに利用客が減少し、最終的に廃業に至った。閉業後、施設は放置状態となり、建物は徐々に老朽化と荒廃が進んだ。
敷地内は雑草に覆われ、壁面には落書きが散見され、周辺には不法投棄物も多く見受けられる。
さらに、向かい側にはかつて中国モーテルと呼ばれる施設も存在し、こちらではホームレスの遺体が発見されたとの噂が流れている。
これらの経緯から、シャンテ本郷は単なる廃ラブホテルではなく、心霊現象のウワサが絶えない場所として語られるようになったのである。
シャンテ本郷の心霊現象
シャンテ本郷の心霊現象は、
- ホームレスの変死体発見後、以来、男性の呻き声が夜間に響く現象
- どの部屋でホームレスが亡くなったかが未解明、特定の部屋から不気味な足音や気配が感じられる現象
- 廃墟化した室内から、白い影や不自然な動きをする存在が確認される現象
- 一部の訪問者が、突然身体に触れられるような衝撃や、後ろから叩かれるような感覚を体験する現象
である。以下、これらの怪異について記述する。
シャンテ本郷は、閉業後に放置されることで、建物全体が年月の経過とともに劣化し、暗く不気味な雰囲気を漂わせるようになった。
深夜、施設内ではかつてホームレスの方が変死体となって発見されたという噂があり、その後、男性の呻き声が建物全体に響くとの報告が相次いでいる。
これらの呻き声は、まるで誰かが苦しみながら助けを求めているかのようであり、聞く者の心に強烈な恐怖を植え付ける。
さらに、特定の客室においては、どの部屋でホームレスの方が亡くなったのかが解明されていないため、訪れる者はその部屋から不自然な足音や、何者かが歩く気配を感じると語る。
これらの現象は、単なる建物の老朽化による物音ではなく、霊的な存在が介在しているのではないかという憶測を呼んでいる。
また、施設内全体に漂う不気味な静寂の中で、白い影が窓越しに見えたり、歩行中に誰もいないはずの場所から突然、誰かに触れられたような感覚を覚えるという目撃談も存在する。
特に、後ろから叩かれるような感覚は、霊感があるとされる訪問者にとっては決定的な恐怖体験であり、実際にその部分には手の痕が残っているという証言もある。
これらの現象は、廃墟となった施設が持つ哀愁と、かつての悲劇の残響が合わさった結果として、訪れる者に忘れがたい恐怖を与えているのである。
シャンテ本郷の心霊体験談
実際にシャンテ本郷を訪れたある体験者は、友人とともに肝試しに出かけた際、敷地内に足を踏み入れた途端、体全体にだるさと異様な不快感を感じたと証言している。
同行していたうちの一人は、すぐに帰ることを提案するほどに、心身に異常な感覚を覚えた。
また、体験者自身は、廃ラブホテル内を歩いている最中、白い影や自分たちとは明らかに異なる足音、そして誰もいないはずの場所から誰かに背中や肩を叩かれるような感覚を受け、全力で敷地から逃げ出した。
その際、実際に右肩には手の痕が残ったと述べており、これらの体験は、シャンテ本郷の持つ恐怖の実態を如実に物語っている。
シャンテ本郷の心霊考察
シャンテ本郷における心霊現象は、単なる廃墟の劣化現象に留まらず、過去に発生した悲劇的な事件や、ホームレスの変死体発見という背景が大きく影響していると考えられる。
閉業後に放置された施設は、年月の経過とともに不気味な雰囲気を帯び、訪れる者の心理に恐怖と不安を植え付ける。
実際、幽霊の目撃や不自然な身体感覚の体験談は、集団心理や個々の霊感によって増幅されることが多い。
さらに、施設内の各部屋で発生する現象は、ホームレスがどの部屋で亡くなったのかという未解明の謎が、幽霊の存在を信じる人々の間で絶えず議論される要因となっている。
こうした背景から、シャンテ本郷は物理的な劣化現象と、過去の悲劇が交錯することで、心霊現象としての評判を確固たるものにしているのである。
コメント