福岡市南区にある「弥永中央公園」は、日中は子どもたちの笑い声が響く平和な公園である。しかし、夜になると様相は一変し、足音や謎の声、団地からの絶叫など、数々の心霊現象が報告されている。今回は、弥永中央公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
弥永中央公園とは?

弥永中央公園は、福岡市南区弥永にある住宅街の中心に位置する中規模公園である。
周囲には弥永団地という大規模な集合住宅が広がり、平日・休日を問わず多くの地域住民が憩う場所として親しまれている。
滑り台や平均台などの遊具、広々とした運動場があり、子どもたちの歓声が日常の風景に溶け込んでいる。
かつてはバブル期の活気を象徴するような、華やかさのあった地域でもある。
近隣には有名なローカルスパや福岡女学院などが位置し、地域の要所でもあった。しかし、この場所には「表と裏の顔」が存在する。
昼間の賑わいとは裏腹に、夜になるとまるで空気が変わったかのような重苦しさが漂うのである。
そして今、この公園にまつわる不可解な現象が、静かに語り継がれている。
弥永中央公園の心霊現象
弥永中央公園の心霊現象は、
- 無人のはずの場所で足音が聞こえる
- 日本語ではない何かの“声”が響く
- 団地の建物のほうから女性の絶叫が聞こえる
- 背後から誰かがついてくる気配と足音
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、足音の件である。
夜、公園内を歩いていると、自分の後ろから「コツ、コツ…」と一定の間隔で足音が聞こえるという。
振り返っても、そこには誰もいない。立ち止まれば音も止み、歩き出せばまた聞こえるという繰り返しに、恐怖と不気味さを感じたという証言が後を絶たない。
次に、不可解な“声”の話である。
深夜、公園の中央にあるベンチに腰掛けていた人物が、突然耳元で囁かれるような音を聞いたという。
「人の声」のようではあったが、何を言っているのかまったく聞き取れず、言語そのものが不明瞭だったとのこと。
日本語ではない、異質な“音声”のようなもので、ただし感覚としては明らかに「誰かが何かを伝えている」と感じたという。
また、団地方向から聞こえる「女性の絶叫」は異様である。
初めは誰かのケンカか事件かと思ったが、当時その建物群は建て替え工事の最中で、住人はひとりもいなかったという。
しかも、その声は人間のものとしては異常なほどの音量で、あたりに反響するほどであったというのだ。
さらに、深夜に公園周辺を歩いていると、何者かがずっと背後をつけてくるような気配を感じるという体験談も多い。
足音だけが確かに響き、振り向くと誰もいない。再び歩き出すと、また足音が後ろからついてくる――これは単なる気のせいではない。
何か“人ではないもの”が確かにそこにいる、そんな錯覚を通り越した実感があるという。
弥永中央公園の心霊体験談
筆者自身もこの場所で一度、不可解な体験をしている。
夜、公園の近くを自転車で通った際、突然、猛スピードでこちらに突っ込んでくる男が現れた。
咄嗟に睨み返すと、男はにやけた表情で逃げていった。
後日、その男は通り魔として逮捕されたと聞かされた。
さらに、その数日後、別の機会には“当たり屋”と思しき人物に出くわし、なんとか逃げ延びた。
また、ある晩、公園内を横切る最中に背後から足音を感じた。
嫌な予感がして振り返るが、誰もいない。だが、確かに音は続いていた。
怖くなってその場を離れたが、耳にはずっと足音がついてきていた――あれはただの犯罪者の足音ではなかった。
むしろ「この場所に染みついた何か」が、人間の形を借りて彷徨っているのではないかと思えてならなかった。
弥永中央公園の心霊考察
この場所における心霊現象の多さには、いくつかの背景が考えられる。
まず、弥永団地そのものが、かつて古墳を削って造成されたという歴史を持つ。
古墳とは元来、霊的意味合いを持つ神聖な地である。
その土地を無理やり切り開いたことにより、土地神や亡霊たちの怒りを買ってしまった可能性は否定できない。
また、隣接する福岡女学院には、過去に複数の不幸な出来事があったとの噂もある。
これらの霊が、静かな夜を求めて公園に集まってきているのかもしれない。
さらに、公園周辺で多発する現実的な犯罪もまた、土地の“負の気”を増幅させている要因ではないか。
人の不安や恐怖は、霊的存在を呼び寄せるとも言われている。
つまり、弥永中央公園とは「心霊」と「現実の狂気」が重なり合う、非常に危うい場所なのである。
誰もいないはずの夜道で何かを感じたなら、それはもう“向こう側”からの訪問者かもしれない。
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