鹿児島県に実在する「稲荷神社(黄金の蛇出現地)」には、少女の霊の目撃談や女性の奇声、謎の足音など、数々の心霊現象が報告されている。今回は、稲荷神社(黄金の蛇出現地)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
稲荷神社(黄金の蛇出現地)とは?
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「稲荷神社(黄金の蛇出現地)」は、かつて「妙見神社」と称され、明治期に「貴船神社」と「稲荷神社」を合祀し、現在の名称となった歴史を持つ神社である。
国司岳中腹の断崖に鎮座し、険しい石段を登った先に拝殿が建つ。
境内からは国分の街が一望でき、鳥居の位置は桜島を正面に捉えるように設計されていることから、地理的にも重要な意味を持つと考えられている。
この神社が鎮座する姫城山(ひめぎやま)は、養老四年(720年)に起きた隼人の乱において、激戦地であった比売之城(ひめのき)跡地とされる場所である。
隼人たちが立てこもったその地に神社が築かれたことは、ただの偶然とは思えない。
また、神社の下にある県道472号線沿いには、かつて「幽霊屋敷」と呼ばれた家屋が存在し、地域住民の間では長らく不吉な場所として知られていた。
すでに取り壊され、現在は更地となっているが、その地に纏わる呪念が消え去ったかは不明である。
稲荷神社(黄金の蛇出現地)の心霊現象
稲荷神社(黄金の蛇出現地)の心霊現象は、
- 少女の霊が目撃される
- 誰もいないのに声が聞こえる
- 足音が背後から近づく
- 女性の奇声が山中に響く
である。以下、これらの怪異について記述する。
ある者は、夕暮れ時の参道を登っていた際、石段の先に白い着物を着た少女の姿を目撃したという。
近づくとその姿は掻き消えるように霧の中に溶け、周囲に誰の気配もなくなっていた。
季節外れの風とともに残されたのは、不気味な冷気だけであった。
また、夜間に神社を訪れた複数の若者が「誰もいないはずの背後から足音がついてくる」と証言している。足音は止まっても続き、振り返っても誰もいない。
それが何度も繰り返されたという。
特に異様だったのは、ある日の出来事である。
「特に何も起こらないな」と帰ろうとした矢先、山の奥から女性の叫び声のような奇声が突然響き渡った。
奇声は一度ではなく、まるで誰かが何かを訴えるように繰り返され、現場にいた2人の友人も同時にその声を聞いていたという。
加えて、拝殿の裏手にある岩屋に近づくと、誰かの囁き声のようなものが断続的に耳元に届いたと語る者もいる。
音の出所を探しても何も見つからず、ただただ岩肌の冷たさと息苦しさに包まれるばかりだったという。
稲荷神社(黄金の蛇出現地)の心霊体験談
「夜の稲荷神社に行ったんですよ。特に霊感が強いとかないんですけど、鳥居をくぐった瞬間、妙に胸がざわついて……。本殿に向かう石段の途中で“誰かついてきてるな”って感じて。振り返っても誰もいない。で、いざ本殿で手を合わせた瞬間、後ろの木々の中から“キャアアアア”って女の叫び声が響いて自分だけじゃなく、友人2人も一斉に顔色を変えて、全員無言で駆け下りた。あの声、絶対この世のものじゃない。」
稲荷神社(黄金の蛇出現地)の心霊考察
この神社が鎮座する姫城山は、古代の戦の記憶が今なお残る場所であり、隼人の怨霊が現世に留まっている可能性がある。
特に、少女の霊の目撃談は、戦禍に巻き込まれた子どもの魂が彷徨っているとも考えられる。
また、女性の奇声が頻発する点においては、隼人の反乱において命を落とした女性たちの無念の叫びである可能性も否定できない。
神社の建立が「隼人の鎮魂」を目的としたものであるならば、その存在は今も鎮めきれていないということか。
背後に聳える岩壁、山肌に刻まれた「妙」の文字、そして黄金の蛇の伝説――これらの象徴的な要素は、神秘と恐怖が混在する「場の力」を形成しているといえる。
現地を訪れる者は、霊的な注意と覚悟をもって臨むべき場所である。
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