岡山県総社市の山中に佇む「アンテナの家」は、異様な外観と奇怪な噂で知られる廃墟である。無数のアンテナや看板が取り付けられた不気味な建物には、男の霊の目撃や電波障害など、数々の心霊現象が報告されている。今回は、アンテナの家にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
アンテナの家とは?

アンテナの家とは、岡山県総社市新本の山中に突如現れる、倒壊しかけた謎の廃屋である。
屋根や外壁には無数のパラボラアンテナや意味不明な看板が取り付けられており、その異様な外観は訪れる者の背筋を凍らせる。
1980年代以降に建てられたと見られるが、正確な建設時期や、かつてここに住んでいた人物の情報は一切不明である。
看板には「焼肉」「英数 パル泰教室」「協力業者 安全衛生責任者」など、出所のわからぬ文字が乱雑に並び、地元では「墓地」「基地」とも呼ばれている。
現在は倒壊が進んでおり、屋根を突き破るように竹が伸び、不法投棄されたスクーターや壊れたオブジェが無造作に散乱している。
周囲一帯に人の気配はなく、電波が届かなくなるなど、異常現象も報告されている。
アンテナの家の心霊現象
アンテナの家の心霊現象は、
- 男性の霊が現れる
- アンテナが霊を呼び寄せているとの噂
- スマートフォンの電波が途切れる
- 異様な視線を感じる
- 看板が深夜にカタカタと音を立てる
である。以下、これらの怪異について記述する。
「アンテナの家」では、何の目的で設置されたのか不明なアンテナが無数に存在している。
その配置は整然としておらず、まるで狂気の末に無作為に設置されたかのようである。
一説にはこれらのアンテナは、特定の周波数を集めることで“霊的エネルギー”を吸い寄せているのではないかと囁かれている。
実際、家の周囲では「男の霊を見た」「誰もいないはずの場所で物音がした」などの報告が相次いでおり、中には「看板が風もないのに音を立てていた」「急に吐き気を催した」と証言する者もいる。
周囲ではスマートフォンが圏外になる現象が起こるが、電波の強弱では説明のつかない“気配”を感じたという体験談も多い。
明るいうちはただの奇妙な建築物に過ぎないが、夜になるとその姿はまるで生き物のように変貌する。
アンテナの家の心霊体験談
2021年、実際にこの地を訪れた者の証言によると、倒壊した屋根の隙間から内部を覗き込んだ瞬間、「白い着物を着た男の姿」がアンテナの影から現れたという。
同行者には見えておらず、だがその直後、原因不明の腹痛と耳鳴りに襲われたとのことである。
別の体験者は、廃墟の前で撮影した写真に、存在しないはずの人影が写り込んでいたと語っている。
その影はアンテナの塔の頂点に立っており、顔はぼやけているにもかかわらず、明確な“視線”を感じさせたという。
アンテナの家の心霊考察
アンテナの家は、その異様な外観といい、数多の看板やアンテナの設置状況といい、通常の生活空間とは程遠い狂気に満ちている。
廃材を用いて建てられたとされるが、どこから運ばれてきたのか不明な物も多く、建物自体がまるで“記憶の寄せ集め”のように感じられる。
特に注目すべきは、アンテナの配置と霊の目撃証言との関係性である。
電波を媒介として霊が集まるという説はオカルトの世界でもしばしば語られるが、ここではそれが現実のものとして存在しているかのようだ。
また、「基地」と称されるこの建物は、地元では有名な収集癖のある地主が作り上げたとの噂もあり、その人物の“執着”がこの場所に残留思念としてこびりついている可能性も否定できない。
ただの奇妙な建築物として捉えるか、あるいは霊を呼び寄せる装置と見るかは、訪れる者の“感受性”に委ねられる。
だがひとつだけ言えるのは――この場所には、確かに“何か”がいるということである。
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