岡山県赤磐市に存在する「白い廃校」は、正式名称を持たぬまま“城南中学校”として知られる謎多き廃墟である。かつての中学校跡地が真っ白に塗装された異様な空間と化し、今なお少女の霊や足音、話し声など不可解な現象が語り継がれている。今回は、城南中学校（白い廃校）にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
城南中学校（白い廃校）とは？
城南中学校、通称「白い廃校」または「白亜の廃校」と呼ばれるこの建物は、岡山県赤磐市の山中にひっそりと佇む廃墟である。
だが、実際には「城南中学校」という名前の学校が存在したわけではない。
この建物は、1947年（昭和22年）に開校した仁堀中学校の校舎であり、1969年の統合により吉井中学校城南校舎として運用され、1971年（昭和46年）に閉校となった。
廃校後は富士興産株式会社によって買い取られ、内部がすべて白一色に塗装されたことから、現在の異様な外観となったとされている。
改装の理由は不明のままであり、1980年代には完全に放棄され、現在では心霊スポットとしても知られる存在となっている。
城南中学校（白い廃校）の心霊現象
城南中学校（白い廃校）の心霊現象は、
- 少女の霊が出没する
- 誰もいないはずの廊下から足音が聞こえる
- 教室の奥から話し声が聞こえる
- 廃墟全体にまつわる不可解なウワサが存在する
である。以下、これらの怪異について記述する。
この廃校では、かつて白い服を着た少女の霊が教室の隅や階段の踊り場に立っていたという目撃談が複数存在している。
少女の顔はぼんやりと白く、目だけが異様に黒く濃いという証言もある。
また、廊下を歩いていると、背後から足音がついてくる感覚に襲われると語る者も多い。
振り返っても誰もいない。足音は突然止まり、空気が凍りついたような沈黙が訪れるという。
教室や職員室では、かすかに会話のような声が響くことがある。
言葉の内容ははっきりせず、囁くような声が壁を這うように聞こえるという。
さらに、校舎の中には読めない文字が掠れた表札や、なぜか残された黒板消しなど、奇妙なオブジェクトが点在しており、それらが心霊的な印象を一層深めている。
城南中学校（白い廃校）の心霊体験談
ある訪問者は、真冬の早朝に廃校を訪れたという。
白く塗られた教室に入り、窓から差し込む光に目を奪われていたその時、階段の上から何かが転げ落ちるような音が響いた。
慌てて階段を見上げると、誰もいないはずの二階から、白い影が音もなくこちらを見下ろしていたという。
また別の者は、旧宿直室に入った途端、寒気と共に誰かに背中を押される感覚を味わったという。
振り返るもそこには何もなく、ただ白い壁に自分の影だけが浮かんでいた。
城南中学校（白い廃校）の心霊考察
城南中学校（白い廃校）における心霊現象の多くは、「視線を感じる」「足音がする」「声が聞こえる」といった典型的なポルターガイスト的現象に分類される。
だが、この廃墟に特有なのは「白」の存在感である。
壁も床も天井も、すべてが白で統一された空間は、もはや無機質を超えて狂気すら想起させる。
そこに少女の霊や不可解な音が加わることで、白い空間が「死と記憶の封印」のような役割を果たしているのではないかと推測される。
この場所に残された記憶、消せなかった存在、そして意図的に白く塗られた謎の背景が、訪れる者の感覚に何かを呼び覚ますのであろう。
廃校という空間の中に、過去と現在、生と死の境界が曖昧に重なり合う――それこそが、この「白い廃校」が放つ不気味さの正体である。
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