岡山県にある美しい夜景スポット「遙照山」。だがその裏には、自殺や殺人、心霊写真、白骨死体の発見など、数々の戦慄すべき出来事が語り継がれている。今回は、遙照山にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
遙照山とは?

遙照山(ようしょうざん)は、岡山県浅口市と小田郡矢掛町にまたがる標高405メートルの山である。
山頂付近からは瀬戸内海や四国まで一望できる絶景スポットとして知られ、夜景の名所としても人気が高い。
周辺には遙照山総合公園、展望台、温泉施設、ホテルなどが整備されていたが、2013年以降、旧かんぽの宿は休館となり、運営会社は2015年に倒産している。
アクセスには車が必須となるため、日中でも訪れる人はまばらである。
一見すると自然とレジャーが調和する穏やかな地に見えるが、地元では古くから「近づいてはいけない場所」として恐れられてきた。
その理由は、数々の心霊現象と陰惨な出来事がこの山に結びついているためである。
遙照山の心霊現象
遙照山の心霊現象は、
- 記念碑の近くで心霊写真が撮影される
- 小学校の遠足後、心霊写真が発端となり、数カ月後に白骨死体が発見された
- 記念碑の周辺に行くと体調が急変する
- 動物の霊の目撃情報
- 過去に殺人事件の被害者が遺棄されたという噂
- 自殺の名所であり、実際に首吊り自殺も起きている
- 池では水難事故が発生し、「引っ張られる感覚」を訴える者も存在
- 夜になると山全体の空気が異常に重くなり、近づくこと自体が危険とされる
である。以下、これらの怪異について記述する。
遙照山の記念碑付近では、長年にわたり数々の心霊写真が撮影されてきた。
中でも有名なのは、小学校の遠足で撮影された集合写真に、明らかにその場にいなかった何かの姿が写り込んでいた事件である。
数カ月後、その場所付近から白骨化した遺体が発見され、地元では一気に噂が広まった。
その記念碑付近では、訪れる者の多くが「胸が苦しくなる」「めまいがする」「頭痛がする」などの身体的異変を訴えている。
これは偶然ではなく、まるで何かが訴えかけてくるかのような感覚に襲われると語る者もいる。
また、山中では野生動物では説明のつかない“動物の霊”のような存在の目撃情報もあり、夜になると獣のようなうめき声が聞こえてくるとも言われている。
池の周辺では水難事故が多発しており、助けを求めるような幻聴や“水中から引かれるような感覚”を体験したという証言も存在する。
この地は自殺の名所としても知られており、会社員が首吊り自殺をしたという具体的な話や、事件として報道されなかった死体遺棄の話も、地元民の間では「公にされない闇」として語り継がれている。
遙照山の心霊体験談
かつて、筆者の知人が夜中に矢掛側から遙照山を通って帰宅しようとした際の話である。
彼の連れは車内で眠っていたが、峠に差しかかると、急に強烈な嫌な気配を感じ始めたという。
しばらく我慢して運転を続けていたが、限界を感じ、連れを起こすと、その直後、車のライトが茂みの中の記念碑を照らした。
連れは一目でその場所を見て青ざめ、「ここ、小学校のときに心霊写真が撮れた場所だ」と声を震わせた。
後に、その場所から白骨遺体が発見されたことも知っており、無言で震えるしかなかったという。
彼らはそのままその道を避けて新道を利用するようになった。
また、キャンプ場周辺の池では地元住民が「夜は絶対に近づかない」と話すほどで、水に引きずり込まれそうになった者の証言もある。
遙照山の心霊考察
遙照山における心霊現象は、偶発的な出来事として片づけるには数が多すぎる。
記念碑付近での心霊写真、小学校遠足の後に発見された遺体、池での水難事故、動物の霊、自殺や殺人事件——これらが単なる都市伝説であれば、地元民がこれほどまでに“夜は行くな”と口をそろえることはない。
この地には、かつて何か“封印された歴史”があるのではないかとさえ思える。
慰霊や記念とされる石碑が、逆に霊を呼び寄せている可能性もある。
また、公共施設の閉鎖や倒産、過疎化が進む中で、忘れ去られた霊たちが居場所を失い、いまなおこの山にとどまり続けているのかもしれない。
美しい展望の裏に潜む静かな地獄——遙照山には、決して観光ガイドには載らない恐怖が眠っているのである。
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