岡山県玉野市の自然豊かな観光地・深山公園。しかしその美しい景観の裏には、過去に発生した凄惨な事故や殺人事件、不可解な心霊現象の数々が潜んでいる。今回は、深山公園(みやま公園)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
深山公園(みやま公園)とは?

深山公園(みやま公園)は、岡山県玉野市田井二丁目に位置する自然豊かな風致公園である。
標高50〜180メートルに広がる広大な園内には、およそ15万本の樹木が植えられており、特に桜の季節には約7,000本もの花が咲き誇る。
園内は散策ゾーンとプレイゾーンに分かれ、ため池や松林のほか、「深山イギリス庭園」や「道の駅みやま公園」などの観光施設も併設されている。
一見すると行楽地として理想的な空間に思えるこの場所には、しかし裏の顔がある。
近隣には霊園や斎場が存在し、かつて重大な事故や凄惨な事件が発生した地でもあるのだ。
それゆえ深山公園には、今なお語り継がれる恐ろしい心霊の噂が絶えない。
深山公園(みやま公園)の心霊現象
深山公園(みやま公園)の心霊現象は、
- 男性の霊が目撃される
- 深夜に消える若い女性の幽霊
- タクシー怪談:濡れたシートと消えた乗客
- 2006年の集団リンチ殺人事件の影
- 1969年のバス転落事故の犠牲者に関する怪異
である。これらの現象は、決して噂話として一蹴できるような軽いものではない。
以下、これらの怪異について記述する。
まず語らねばならないのは、昭和44年(1969年)3月19日に発生した玉野市バス転落事故である。
この日、玉野発岡山行きのバスが国道30号線を走行中、対向車線からセンターラインを越えてきたトラックと接触し、そのまま深山公園の下にあるため池へと転落。
乗客20人のうち9人が命を落とした。
犠牲者には、県立短大の受験を控えていた18歳の少女2人も含まれていたという。
それから年月が経ったある晩、あるタクシー運転手が深山公園付近で、若い女性2人を乗せた。
行き先は岡山市北区京山の県立短大。
運転手は指示どおり車を走らせ、目的地に到着した。
しかし、車を降りようとした瞬間、後部座席には誰もいなかった。
消えた乗客の代わりに残されていたのは、ぐっしょりと濡れたシートだったという。
この話は、当時の新聞やタクシー業界でも噂となり、今でも「消える乗客」として語り継がれている。
さらに2006年6月19日、深山公園内では信じがたい凶行が行われた。
恋愛トラブルに端を発した若者たちによる集団リンチ事件である。
9人の加害者が2人の若者を公園内で暴行、そして意識を失わせたまま山中に生き埋めにし、殺害したという衝撃的な事件だ。
被害者の霊は今もこの地にとどまり、通りかかった者の背後に気配を感じさせたり、夜になると草木の間から呻き声のようなものが聞こえるとの報告もある。
また、深山公園では男性の霊が目撃されるという。
誰もいないはずの公衆トイレや東屋に、うつむいたまま佇む男の姿が現れ、目を合わせると忽然と姿を消すという。
この男が誰なのか、バス事故の犠牲者なのか、それとも生き埋めにされた被害者の霊なのか、今となっては分からない。
深山公園(みやま公園)の心霊体験談
実際にこの地を訪れた者の証言がある。ある女性が夜のドライブの帰りに、深山公園に立ち寄った。
しばらく車内で休んでいたところ、ふいに車の窓を誰かがノックした。
しかし辺りには人影はなく、続けて運転席の背後から冷たい息遣いのようなものを感じたという。
恐怖に駆られすぐに車を発進させたが、しばらく走った後、後部座席に置いていたカバンが濡れていたという。
この体験は、あのタクシーの怪談を彷彿とさせるものである。
深山公園(みやま公園)の心霊考察
深山公園は、美しい自然に囲まれた観光地として知られる一方で、陰惨な過去と繰り返される怪異により「呪われた土地」と呼ばれることもある。
霊園や斎場の近隣という土地柄に加え、事故、殺人事件といった負の出来事が重なったことで、深山公園にはいわば“死”の記憶が染み込んでいるように感じられる。
不可解な濡れた座席、姿を消す乗客、呻き声、消えぬ男性の霊……これらは単なる作り話ではなく、数多くの目撃情報と体験談によって裏付けられている。
科学的な説明では片付けられない恐怖が、この場所には今も息づいているのだ。
深山公園を訪れる際は、日中であっても軽い気持ちでは足を踏み入れぬほうが良い。
夜に至っては、決して一人で近づくべき場所ではないと忠告しておく。
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