広島県福山市に存在するとされる「三角の家」は、かつて人が住んでいた痕跡をそのまま残しながら廃墟と化した異様な空間である。今回は、福山の三角の家にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
福山の三角の家とは?

三角の家といえば、愛知県に存在する有名な心霊スポットを想起する者が多い。
しかし、この広島県福山市にも「三角の家」と呼ばれる不可解な場所が存在するのである。
この家は、かつて人が住んでいた形跡を色濃く残しながらも、今は朽ち果て、誰も寄りつかぬ廃屋と化している。
曰く付きの正式な由来は不明であるが、隣接する廃業したホテル白雲のオーナー宅であったとも言われており、それがこの家を一層不気味なものにしている。
内部は生活の名残を色濃く留め、乱雑に散らばる家具や家財、古びたテレビ、壁に貼られた紙の似顔絵――それらが時を止めたまま朽ちているのである。
福山の三角の家の心霊現象
福山の三角の家の心霊現象は、
- 男性の霊が現れる
- 家屋の至る所に漂う不気味な気配
- こちらを見つめる少女の絵の視線に異様な違和感を覚える
である。以下、これらの怪異について記述する。
この家では、夜間に訪れると窓越しに男性の影が立っているのを目撃したという話が多い。
視界にふいに現れ、気づけばもういない。だが確かにそこに“誰か”が立っていたと、多くの探索者が証言している。
内部は荒らされたようにも、あるいは住人が突然いなくなったまま時が止まったようにも見える。
机の上には古びた新聞が散乱し、埃をかぶった食器が並んだままになっている。
リビングの壁に貼られた紙には、少女の似顔絵と思しきものが描かれており、その悲しげな瞳がいつまでもこちらを追ってくるかのような錯覚を覚える。
この絵の前に立つと、理由もなく涙が込み上げてきたという者もいる。
さらにこの家は、隣接するホテル白雲が廃業後に心霊スポットと呼ばれるようになったことと密接に関わっているという説がある。
オーナー宅であったがゆえに、ホテルに集まった怨念がこの家にも染み付いたのではないかとも囁かれている。
福山の三角の家の心霊体験談
ある若者たちが肝試しにこの家を訪れた際、帰りの車中で急にひとりが泣き崩れたという。
理由を問うと、「少女の絵がずっとこちらを見ていた」と、青ざめた顔で語ったそうである。
また別の者は、廊下を歩いている最中、背後から誰かに服の裾を強く引かれた感触を覚えた。
しかし振り返っても、そこには誰もいなかったという。
福山の三角の家の心霊考察
福山の三角の家には、生活の痕跡があまりに生々しく残されているがゆえに、人々はそこに強烈な“残留思念”を感じ取ってしまうのかもしれない。
突然姿を消したとされる住人の不安や恐怖が、この家に閉じ込められたまま渦巻いているとも考えられる。
隣接するホテル白雲が心霊スポットとして知られることからも、この一帯そのものに何らかの負の力が働いている可能性は高い。
暗い廃屋に残る物音や視線は、そこに棲みついた何かが来訪者を拒んでいる証であるとも言えるだろう。
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