松山市久谷の山道沿いに並ぶ「久谷の四ツ池」では、溺れる老人の霊が現れ、助けようとした者を池へと引きずり込むという恐ろしいウワサが語られている。今回は、久谷の四ツ池にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
久谷の四ツ池とは?

久谷の四ツ池とは、松山市浄瑠璃の山道沿いに並ぶ四つのため池の総称である。
三坂方面から国道33号線を北上し、浄瑠璃寺へ向かう細い山道を下る途中に位置している。
池は上から「大谷新池」「大谷奥池」「大谷中池」「大谷下池」と呼ばれており、地元ではまとめて「久谷の四ツ池」と称されることが多い。
山あいの人里離れた場所にあるため、昼間でもどこか薄暗く、古くから不気味な雰囲気を纏った場所である。
久谷の四ツ池の心霊現象
久谷の四ツ池の心霊現象は、
- 池で溺れる老人の霊が現れる
- 助けようとすると老人が不気味に笑い池に引きずり込もうとする
- 池の中から無数の白い手が伸びてくる
- 車内で不可解な着信や機械の誤作動が起こる
である。以下、これらの怪異について記述する。
最も恐れられているのは、一番下の「大谷下池」である。
この池では夜道を通りかかると、水面で老人が必死にもがき溺れている姿が見えるという。
道路からも確認できるほど鮮明であり、目撃者は「今すぐ助けなければならない」と錯覚する。
だが、手を差し伸べた瞬間、老人は苦悶の表情を消し「ニヤリ」と笑う。
そして次の瞬間、池の中から無数の手が伸び、助けようとした者を水中へと引きずり込もうとするという。
この老人の霊は、かつて運転中にハンドル操作を誤り池に転落死した男性であるとも言われ、孤独から仲間を増やそうとしているのではないかと噂されている。
さらに、一部の人々は「大谷新池の方が危険だ」とも語っており、四ツ池全体が不気味な霊域となっていることが窺える。
久谷の四ツ池の心霊体験談
ある人物が仕事帰りに国道33号線から久谷へ抜ける山道を通っていたときのことである。
時刻は夕暮れ、池の周囲はすでに暗く、車のライトに照らされた道は昼間よりも一層狭く感じられた。
一番奥の池を通りかかったとき、助手席に置いていた携帯電話が突然震え、すぐに静かになった。
着信を確認したが、履歴は残っていない。
不気味さを覚えつつ再び走り出そうとした瞬間、今度は携帯が二度続けて震え落下し、車内の空気が急激に冷え込んだ。
恐怖に駆られながら池を離れると、会社の駐車場に着いた時点で同僚からの着信履歴が残っていた。
しかし池のそばで鳴ったはずの着信は、記録として存在していなかったのである。
携帯は現在も故障なく使えることから、あの不可解な着信は「四ツ池の霊の仕業」だったのではないかと本人は語っている。
久谷の四ツ池の心霊考察
久谷の四ツ池に現れる老人の霊は、典型的な「溺死霊」であると考えられる。
溺死者の霊はしばしば生者を水底へと誘うとされ、その姿は救助を求めるように見えるが、実際は仲間を増やすための罠であるという。
老人の笑みは「助けに来た者が掛かった」ことを意味しているのだろう。
また、体験談にある不可解な着信や機械の誤作動は、霊が電磁的な干渉を及ぼした典型例といえる。
四ツ池一帯は複数のため池が連なり、水が霊的なエネルギーを集めやすい場所である。
そのため、この地では強力な心霊現象が起きやすくなっていると推察できる。
久谷の四ツ池は、単なる伝承ではなく、今なお人々を不安にさせる生きた心霊スポットである。
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