大阪府泉南市。府道63号線「樽井北」交差点付近――かつてそこに、奇妙な円筒形の病院が建っていた。
正式名称は南海病院。だが、その外観から人々はいつしか「マルイ病院」と呼ぶようになった。
廃院後、この場所には決まって同じ噂が集まり始める。
「ここで手術をすると死ぬ」「夜、廊下を看護師が歩く」「カルテを持ち帰ると電話がかかってくる」――。
本記事では、マルイ病院(南海病院)の概要と、心霊スポット化していった噂の流れを、事実と伝聞を切り分けて記録する。
マルイ病院(南海病院)とは?
の外観.jpg)
マルイ病院は、大阪府泉南市樽井6丁目に存在した廃病院である。南海本線「樽井駅」から近く、府道63号線沿いの「樽井北」交差点付近に位置していたとされる。
- 開院:1961~1967年頃
- 正式名称:南海病院
- 閉院:1982年(昭和57年)頃
- 解体:2005年までに解体(現存しない)
最大の特徴は、円筒形のユニークな構造だ。
内部構成は語られる範囲で概ね共通しており、
- 1階:外来
- 2階:中央部に円形のナースステーション
- 3階:共同病室・個室病室、厨房や配膳室、洗面・便所等
といった作りだったという。
閉院理由は、当時の院長が逝去したことが大きい――とされ、重大事件が原因で閉鎖されたタイプではなかったらしい。
マルイ病院(跡地)の心霊の噂
マルイ病院の怪談は、病院系スポットにありがちな定番が揃っている。代表的なものを整理する。
「この病院で手術をしたら絶対に死ぬ」
最も有名な噂。
しかし、当時入院していたという人物の証言や周辺評価としては「新しくて良い先生がいた」「評判は悪くなかった」といった話もあり、根拠の薄い風説として扱われがちである。
「廊下を歩く看護師の霊」
夜の病院で一番“それっぽい”怪談だ。
円形構造ゆえ、廊下の見通しや残響が独特で、足音や気配の錯覚が起きやすい――そういう条件も噂を育てる。
「手術室のライトが点灯する/“手術中”ランプが点く」
探索レポートでは「そもそも“手術中”ランプ自体が存在しない」との検証談もある一方、体験談側では「手術室が妙に“そのまま”だった」「器具が今すぐ使えそうに整っていた」という証言が出る。
このズレが、逆に不気味さを残す。
「カルテを持ち帰ると電話がかかってくる」
病院廃墟に必ず発生する怪談の一つ。
ただし検証談では「持ち帰っても何も起きなかった」とされることが多く、怪談として流通した型がそのまま移植された可能性が高い。
体験談|“手術室だけが整いすぎていた”
印象的なのは、20年前に肝試しで侵入したという投稿だ。
- 1階から最上階まで探索
- 特に怖かったのは2階の手術室
- 廃墟なら荒らされているはずなのに、手術室だけは
照明・器具(メスや鉗子など)が、今すぐ使えそうなほど整っていた - 4人全員が同時に「帰ろ」と口にした
- 帰りの外階段に“仕込みか?”と思うほど大量のカルテが散らばっていた
- 医者の卵が「これ、マジもんや」と言った瞬間、全員が撤退
この話の怖さは幽霊よりも、“現実側の気持ち悪さ”にある。
廃墟に残るべきではないものが残っている。しかも、妙に整っている。
この「整いすぎ」が、人間の想像を一番嫌な方向に動かす。
口コミ|冗談と検証が同居する
この場所のコメント欄は温度差が大きい。
- 「地図と住所を訂正したが、現在は解体済み。過去にあったスポットとして残す」(管理側の整理)
- 「樽井6丁目・樽井北交差点付近だったらしい」(所在地情報)
- 一方で「泉南レオンというモグラの妖怪がショットガンを撃ってくる」みたいな、完全にネタ方向の書き込みも混ざる
心霊スポットが“娯楽の場所”として消費されると、こういう混ざり方になる。
そして真面目な検証があっても、怖い噂だけが残り続ける。
結論|“事件の病院”ではなく、“形が噂を呼ぶ病院”だった
マルイ病院(南海病院)は、
- 円筒形という異質な外観
- 廃院後に侵入しやすい状態
- 病院廃墟特有の「カルテ」「手術室」「白衣の気配」という素材
これらが揃ったことで、噂が噂を呼び、
「手術したら死ぬ」という極端な話まで貼り付けられた――そういうタイプのスポットだった可能性が高い。
閉院は1982年前後、院長逝去が一因とされ、重大事件の裏付けは薄い。
だが、廃墟としての不気味さは本物で、探索者の記憶に“刺さる構造”をしていた。
そして現在、建物は解体され跡地だけが残る。
のウワサの心霊話-500x500.jpg)






コメント