静かな観光施設として知られる鐙瀬ビジターセンター。しかし、その一角には“鏡に映る霊”や“謎の女性の姿”など、恐ろしい心霊の噂が囁かれている。今回は、鐙瀬ビジターセンターにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
鐙瀬ビジターセンターとは?

鐙瀬(あぶんぜ)ビジターセンターは、長崎県五島市に位置する施設である。
西海国立公園内にあり、五島列島の独特な地質や自然環境、植生、動物に関する情報を紹介する場として、多くの観光客が訪れている。
施設は「ジオエリア」と「ビューラウンジ」の2つのエリアに分かれており、前者ではジオパークに認定された五島の成り立ちを学べる展示や映像が用意されている。
後者では、ガラス越しに海岸の絶景を眺めつつ、Wi-Fi環境が整った休憩スペースでゆったりと過ごすことができる。
また、五島を訪れた昭和天皇が立ち寄られた場所としても知られており、地域の人々にとっては誇りある施設でもある。
無料で利用可能であり、観光の拠点としても人気が高い。
しかし、この穏やかで学びの場である施設には、ある不可解な噂がつきまとっている。
鐙瀬ビジターセンターの心霊現象
鐙瀬ビジターセンターの心霊現象は、
- 女性の霊が現れる
- 鏡に心霊写真が映り込む
- 男性用トイレの個室に霊が棲みついている
- 鏡にカーテンが設置されている理由が不気味
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず最も知られているのが「女性の霊」の目撃談である。
とくに夕暮れ時のトイレでその存在を感じた者が多く、無人の個室に入ろうとした瞬間、視界の隅に“鏡にカーテンがかかっている”のが見え、「なぜ鏡にカーテンが…?」と違和感を抱いた瞬間に全身を悪寒が襲い、慌ててその場を後にしたという話がある。
鏡に映るのは、どうやら自殺したとされる霊の姿であるという。
特に男性用トイレの個室においてその現象は頻発しており、「鏡に女の顔が映っていた」「背後に人影がいた」などの報告が絶えない。
実際にこの鏡に関しては、あまりにも多くの苦情と報告があったため、施設側が鏡にカーテンを取り付けたという事実がある。
今では自らカーテンを開けない限り、その鏡を見ることはできないようになっている。
だが、そのカーテンの向こうには“何か”がいるという噂は根強く残っており、それを知った後では、とてもカーテンを開ける気にはなれない。
さらに過去には、この場所で焼身自殺があったという未確認情報もある。
これはあくまで地元の語り草であるが、霊の出現や鏡に映る異常がそれに起因しているのではないかと囁かれている。
鐙瀬ビジターセンターの心霊体験談
ある女性が、鐙瀬ビジターセンターを夕暮れに訪れた際、ふとしたタイミングで一人でトイレへ向かった。
個室に入ろうとした瞬間、鏡にかかる不自然なカーテンが目に入り、「なぜこんなものが?」という疑問が脳裏に浮かんだ途端、説明のつかない恐怖に襲われ、急いでその場を離れたという。
車に戻ると、待っていた友人から「よくあそこのトイレ一人で入れるよね」と言われ、その言葉で一層背筋が凍ったという。
後日その女性は、かつて母親から「あの場所で焼身自殺があったらしい」と聞かされたことを思い出し、当時感じた異常な恐怖の理由に合点がいったそうだ。
鐙瀬ビジターセンターの心霊考察
この場所で頻発する心霊現象の中心にあるのは「鏡」である。
鏡は古来より“異界への窓”とされ、霊的なエネルギーが宿りやすいとされてきた。
とりわけ、死者が映るとされる鏡は“呪具”ともなりうる存在である。
鐙瀬ビジターセンターの鏡にまつわる噂が単なる作り話ではなく、実際にカーテンを設置するまでに至ったという点から見ても、何らかの異常現象が起きていたことは事実であろう。
また、「女性の霊」という存在も、焼身自殺の話と繋がる可能性がある。
生きたまま命を絶つという強い怨念は、場所に染みつき、時を経ても消えることはないとされる。
ましてや、観光地として多くの人が訪れる場所であれば、霊の存在が人々の“気”と共鳴し、より強く、より鮮明にその姿を現す可能性も高い。
無邪気な好奇心で鏡のカーテンを開けた者に何が見えるのか──
そこに待ち受けているのは、単なる反射された自分の顔だけではないかもしれない。
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