岡山県にある旭川ダムは、昼間は釣りや観光で賑わう一方、夜になると数々の心霊現象が噂される場所として知られている。今回は、旭川ダムにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
旭川ダムとは?

旭川ダム(あさひがわダム)は、岡山県岡山市北区建部町鶴田と加賀郡吉備中央町大字神瀬にまたがって建設された、一級河川・旭川本川中流部に位置する重力式コンクリートダムである。
高さ45メートル、灌漑・発電・治水・利水の役割を持つ補助多目的ダムとして1954年に完成した。
完成当時は「旭川第一ダム」と呼ばれていたが、後に下流の「旭川第二ダム」が建設されたことで「旭川ダム」と定着した。
ダムによって形成された人造湖は「旭川湖(あさひがわこ)」と命名され、桜の名所としても知られる。
春には花見客で賑わう場所である一方、その水面の奥底に、語られてこなかった恐ろしい記憶が眠っているという。
旭川ダムの心霊現象
旭川ダムの心霊現象は、
- 黒いもやのようなものが出現する
- 男性の霊が湖畔に現れる
- 「おい!」と呼ぶ謎の声が響く
- 無人のはずの車のドアが叩かれる
である。以下、これらの怪異について記述する。
かつて旭川ダムの建設工事中、約30名の作業員が命を落としたとされている。
彼らの鎮魂を願い、湖畔には昭和29年(1954年)に慰霊碑が建立された。
だが、その碑の前では、時折、工事服姿の男性の影が立ちすくむ姿が目撃されており、まるでいまだに作業が終わっていないかのようである。
また、過去には一家4人が乗った乗用車がダム湖へと転落し、全員が命を落とすという事故もあったとされる。
記録は残っていないが、地元住民の間では根強く語り継がれている。
この事故以降、夜の旭川ダムでは、不自然な声が聞こえるようになったという。
とくに、誰もいないはずの湖畔で「おい!」という怒鳴るような男の声を聞いた者が複数存在している。
さらに、車をダムの近くに停めていると、「コンコン!」というノック音がドアを叩く。車内には誰もおらず、もちろん外にも人影はない。音だけが確かに存在する。
ある者は、この「黒いもや」の正体こそが湖に取り憑く怨念の塊であると語る。
慰霊碑のそばで視界が急に暗くなり、霧のようなものに包まれ、しばし立ちすくんだという体験も報告されている。
旭川ダムの心霊体験談
岡山県在住のA氏が語る。
「大学時代、仲間と深夜にドライブがてら旭川ダムへ行ったことがある。車を止めて外に出ると、背中がぞくっとした。そのとき、確かに男の声で“おい!”と聞こえたんだ。驚いて車に戻ると、誰もいないのに助手席側のドアが“コン…コン…”と鳴った。慌ててそのまま逃げ帰ったが、今思い出しても本当にあれは…人ではなかった。」
旭川ダムの心霊考察
水辺には霊が集まる――それは迷信ではなく、古来より伝えられてきた経験則である。
ダムという巨大な人工構造物の中には、時として人命を吸い込んでしまう闇がある。
旭川ダムにおいても、工事中に命を落とした作業員たちの無念がこの地に残っている可能性が高い。
また、転落事故の真偽が不明とはいえ、夜に響く男の声や車をノックする音といった現象が継続的に報告されていることから、集団心理だけでは説明のつかない「何か」がこの場所に存在していると考えざるを得ない。
釣り人で賑わう昼間の旭川ダムと、静まり返った夜の顔には、決して交わることのないもう一つの世界がある。
慰霊碑の前で手を合わせる者が絶えないのは、その名残であろう。
※心霊スポットとされる場所への訪問は、地元住民への配慮と安全を第一に行動していただきたい。
遊び半分で立ち入ることが、取り返しのつかない事態を招くこともある。
信じるか信じないかは、あなた次第である。
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