断魚隧道(旧断魚トンネル)のウワサの心霊話

島根県邑南町にある「断魚隧道(旧断魚トンネル)」は、今も通行可能な旧道のトンネルでありながら、数々の不気味なウワサや心霊現象が囁かれている。今回は、断魚隧道(旧断魚トンネル)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


断魚隧道(旧断魚トンネル)とは?

断魚隧道(旧断魚トンネル)の外観

断魚隧道(だんぎょずいどう)は、島根県邑智郡邑南町に位置する旧道上のトンネルである。

竣工は昭和39年(1964年)であり、延長100メートル、幅員8メートルと比較的短いながらも、断魚渓に沿う難所の旧国道261号線に建設された重要なインフラであった。

しかし、周囲の道路が極端に狭く、崖上を走る危険なルートだったことから、1989年12月には新トンネルが開通し、断魚隧道は旧道として静かに取り残された。

現在でも通行は可能であるが、人通りは極端に少なく、昼間でも薄暗い空気に包まれている。

その陰鬱な雰囲気と相まって、やがてこのトンネルには“あるウワサ”がつきまとうようになった。


断魚隧道(旧断魚トンネル)の心霊現象

断魚隧道(旧断魚トンネル)の心霊現象は、

  • トンネル内に男性の霊が現れる
  • 黒い影のような人影が目撃される
  • 昔、暴走族によるひき逃げ事件のウワサが存在する

である。以下、これらの怪異について記述する。

まず最も多く報告されるのは、「男性の霊が現れる」という現象である。

深夜、トンネルを通行中にバックミラーに映る“作業着姿の男”を目撃したという報告が後を絶たない。

その姿は実体を持っているかのように生々しく、しかし振り返るとそこには誰もいないという。

また、“黒い影”の存在も多く語られている。それは人の形をしているが、顔や体の輪郭は曖昧で、まるで煙のようにぼやけているという。

影はトンネルの奥からこちらを見つめているとされ、視線を感じて逃げ出す者も少なくない。

そして最も恐ろしいのは、過去に起きたとされる「ひき逃げ事件」のウワサである。

詳細は記録として残されていないが、一説によると、夜間に暴走行為をしていた若者たちが、トンネル内で作業をしていた作業員を轢き殺し、そのまま逃走したという。

この事件の被害者の霊が、今も成仏できずに現れるのではないかと囁かれている。


断魚隧道(旧断魚トンネル)の心霊体験談

ある若者が深夜に肝試しのつもりでこのトンネルを訪れた。仲間と共にトンネルを歩いていると、背後から“足音”が聞こえたという。振り返っても、誰もいない。

冗談のつもりで「おーい、出てこーい」と声をかけた直後、トンネルの奥から“低いうなり声”が響いたという。

仲間の1人が悲鳴を上げ、その場にへたり込んだ。彼は「誰かが、俺の肩を掴んだ」と震えながら語った。

翌朝、彼の肩には青黒い痣が残っていた。


断魚隧道(旧断魚トンネル)の心霊考察

この場所にまつわる心霊現象には、いくつかの共通点がある。

それは“事故死”と“孤独”である。断魚隧道は、交通量の少ない場所にあるため、もし何か異常が起きても、目撃者も助けも期待できない。

また、ウワサされるひき逃げ事件の真偽は不明であるが、実際にあったとしても、報道されずに葬られた可能性もある。

その無念が霊として残っていると考えれば、現れるのが“作業員風の男性”という点にも納得がいく。

“黒い影”の存在は、未浄化の念や強い怨念の象徴とも言われる。

人としての形を保たず、ただ“視線”だけを送り続ける存在は、見る者の精神をじわじわと蝕む。

断魚隧道は、物理的には通行可能な現役トンネルである。

しかし、そこには“時が止まったような異空間”が広がっており、ただの旧道とは呼べない不気味さが確かに存在している。

行くのであれば、昼間の通行をおすすめする。

夜に踏み入れる覚悟があるならば、二度と“帰ってこられないかもしれない”ということを、忘れてはならない。


断魚隧道(旧断魚トンネル)の地図

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