永福寺のウワサの心霊話

山口県下関市にある永福寺には、ある娘の幽霊にまつわる不思議な言い伝えが残されている。今回は、永福寺にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


永福寺とは?

永福寺にある幽霊の絵の掛け軸

永福寺は、611年に百済から渡来した王子が、本尊として持参した観世音菩薩像を祀って創建したとされる、山口県最古の寺院である。

下関市の観音崎に位置し、かつては立派な山門や観音堂を備えていたが、太平洋戦争中の空襲によってその多くを失い、現在では簡素な佇まいを見せている。

境内には六地蔵が祀られ、交通安全・航海安全を祈る場所としても知られている。

毎年7月17日には「観音祭」、通称「幽霊祭」が開催され、全国から人々が訪れる名所でもある。


永福寺の心霊現象

永福寺の心霊現象は、

  • 少年や少女の霊が現れるという目撃情報
  • 願掛けに訪れた娘の霊が住職のもとに現れたという言い伝え
  • 幽霊の姿を描いた掛け軸にまつわる怪異
  • 幽霊祭の開催日に写真やスマートフォンに異常が起きる現象

である。以下、これらの怪異について記述する。

かつて下関に住む両親不仲な家庭に、お菊という名の一人娘がいた。

お菊は両親の不仲を憂い、毎日のように永福寺に足を運び、夫婦円満を祈り続けた。

しかし、その願いが叶うことはなく、気苦労がたたって若くして結核で命を落としてしまったという。

お菊の死後、永福寺の住職のもとに彼女の霊が現れ、「両親を仲良くさせてほしい」と告げたとされる。

住職はその姿を紙に写し取り、両親に見せたところ、夫婦は我が子の想いに涙し、以後は円満な生活を送るようになったという。

この出来事は「孝行娘の幽霊」として後世に伝わり、夫婦円満のご利益がある寺として信仰を集めている。

また、永福寺ではこの娘の幽霊を描いた掛け軸を年に一度、「幽霊祭」にて開帳しており、多くの参拝者がそれを目当てに訪れる。

この掛け軸に祈ると、夫婦仲が改善する、家族に幸福が訪れるとも言われている。

さらに、「幽霊祭」の最中に不可解な現象が起こるという噂もある。

ある参拝者が幽霊の掛け軸をスマートフォンで撮影し、遠方の家族に送信したところ、誰の手も加えていないのに赤い線や点が加えられた状態の写真が再送信されていたという。

写真加工の知識もないその人物は、「幽霊が自らを飾ったのかもしれない」と語った。


永福寺の心霊体験談

ある参拝者は、2023年の「幽霊祭」に参加し、幽霊掛け軸の写真を撮影して横浜の妻にLINEで送信した。

その後、妻から「変な写真が届いた」との返信が届いたという。

確認すると、送った覚えのない赤い模様が加えられた画像が送信履歴に残っていた。

撮影者はスマートフォンの操作に不慣れであり、画像加工アプリを使った覚えもなかったが、画面に何らかの霊的干渉が起きたのではないかと感じたという。

この体験は幽霊掛け軸にまつわる噂の真実味を強めるエピソードとして知られている。


永福寺の心霊考察

永福寺にまつわる心霊現象は、恐怖というよりも哀しみと愛情に満ちた存在である。

両親を思い願い続けたお菊の強い想念が、死後もなおこの世に留まり、家族の和を見守っているのかもしれない。

現れる霊の多くは少女の姿であり、目撃情報も多数存在する。

掛け軸に描かれた幽霊画の存在と、それにまつわる写真の異変は、単なる偶然とは思えない。

これは信仰と心霊現象が交差する特異な例であり、伝説や民話が現代にも息づいている証左である。

幽霊が人に害を与えることはなく、むしろ参拝者の願いを受け止め、静かに寄り添ってくれているかのようである。

永福寺は単なる心霊スポットではなく、「愛する者への思い」が宿る特別な場所であるといえる。


永福寺の地図

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心霊考察 編集部では、全国各地に点在する心霊スポットや怪異、ホラー作品を題材に、体験談や噂、地域に残る語りをもとに記録・考察を行っている。

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近年は「心霊現象の考察」シリーズを中心に、
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