静かな高台に広がる臥竜ケ岡公園。桜の名所として知られる一方で、かねてより「正体不明の霊が現れる」との噂が絶えない。今回は、臥竜ケ岡公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
臥竜ケ岡公園とは?

臥竜ケ岡公園(がりゅうがおかこうえん)は、佐賀県鹿島市浜町に位置する中世の城跡を整備して造られた多目的公園である。
その歴史は古く、1303年に筑後国原村の代官・原長門守貞光によって築かれたとされる臥竜城の曲輪(くるわ)が、現在の事比羅神社のある北の高台に存在していたという。
しかし、臥竜城についての詳細な記録は乏しく、長い時の流れの中で多くの謎に包まれている。
現在の公園には、草スキー場、ゲートボール場、ナイター設備付きの多目的グラウンド、子ども向け遊具などが設置され、春には150本を超える桜が咲き誇る家族連れに人気の場所である。
しかしその美しい風景の裏側には、かつての城と墓地に囲まれた土地ならではの「見えない何か」が、今なお息を潜めているとも言われている。
臥竜ケ岡公園の心霊現象
臥竜ケ岡公園の心霊現象は、
- 正体不明の霊の目撃
- 公園内での首吊り自殺の痕跡
- 墓地周辺での異常な寒気と耳鳴り
- 夜間に気分が悪くなるという霊感者の訴え
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、公園を訪れた者が最もよく口にするのが「誰かに見られているような気配」である。
人気のない夕暮れ、公園の北の高台、事比羅神社の背後にある茂みから、誰とも知れぬ視線を感じたという報告が多く寄せられている。
姿なき霊の存在がそこにあるのかもしれない。
次に、公園内でかつて発生したという首吊り自殺の話がある。
詳細な情報は伏せられているが、あるベンチの近くで自殺があったとの噂が広がっており、付近では夜になると木の枝が不自然に揺れ続けているという証言もある。
さらに、墓地に囲まれた構造のせいか、霊感のある者が公園を夜に訪れると「胸が締め付けられるような感覚」や「耳鳴り」「原因不明の頭痛」を訴えることがあるという。
これは周囲に眠る魂の影響なのか、それとも何か別の力が働いているのか。
とくに気味が悪いのが、夜間になると体感温度が急激に下がるポイントが点在していることだ。
霊的なものに敏感な者は、そこに立った瞬間に「もうここにいたくない」と思わされるらしい。
臥竜ケ岡公園の心霊体験談
ある地元の男性は、夏の終わりの夜に臥竜ケ岡公園をひとり歩いていたときのことを語った。
「桜の木の下で、白いワンピースを着た女が立ってたんです。あれ、こんな時間に人が?って思って見てたら……目が合ったんですよ。その瞬間、あたりの音が全部消えたような感じがして。怖くて目をそらしてまた見たら、もういなかった」
その男性はそれ以来、臥竜ケ岡公園に足を運ぶことはないという。
臥竜ケ岡公園の心霊考察
臥竜ケ岡公園の心霊現象は、単なる噂話として片づけられないほど具体的で、生々しい証言が多く存在している。
かつて城が築かれ、そして消え、時代とともに多くの命が関わった場所であることを考えれば、そこに何かが残っているのは必然ともいえる。
特に、霊の気配を感じるという高台の事比羅神社周辺は、元々が城の中核であった場所であり、多くの人間の“意志”が集中した地である。
そうした念が、現代にもなお形を変えて残り続けている可能性は否定できない。
また、霊感のある者が「気分が悪くなる」という現象は、場所そのものが持つ“霊的な磁場”による影響とも考えられる。
自然の美しさと対をなす、この地に染みついた“死と記憶”が、見る者、感じる者にだけその姿を現しているのかもしれない。
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