島根県松江市に存在する桧山トンネルには、古くから数々の怪異が報告されている。今回は、桧山トンネルにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
桧山トンネルとは?

桧山トンネルは、島根県松江市を走る主要地方道松江島根線に位置する二本のトンネルである。
西側の「檜山西トンネル」は1982年に開通し、延長481メートル。東側の「檜山東トンネル」は1989年に完成し、延長は499メートルである。
どちらも幅員は10.3メートルで、周囲には山と自然が広がる静かな場所に位置している。
かつては山間の難所として知られ、工事中の事故や不明な出来事が相次いだとされる。
現在もこの場所では不可解な現象が絶えず、地元住民やドライバーの間では「近づくべきではない場所」として忌避されている。
桧山トンネルの心霊現象
桧山トンネルの心霊現象は、
- 男性の霊が現れる
- 深夜2時になると首のない武者の行列が歩いている
- トンネルの上にある公園から霊が降りてくる
- 不気味な気配と耳鳴りが突然襲ってくる
である。以下、これらの怪異について記述する。
男性の霊が現れる
トンネル内を車で走行中、後部座席に見知らぬ男性の姿が突然映り込むという。
多くの目撃者が「やせ細った顔に虚ろな目をした男が、何も言わずに座っていた」と証言しており、背筋を凍らせる体験として知られている。
この霊は、車がトンネルを抜ける直前にふっと消えるというが、しばらくの間、座席には湿ったような人の温もりが残っているとも言われている。
深夜2時の首なし武者の行列
もっとも恐れられているのが、深夜2時になると突如現れる「首のない武者の行列」である。
鎧をまとった武者たちが、静かに、しかし確実な足取りでトンネル内を進む様子が目撃されている。
首がないため声は発せられないが、その足音と金属の擦れる音だけが、冷たい闇の中に響き渡る。
彼らの存在に気づいてしまった者は、不思議な高熱や頭痛に襲われるという話もある。
上の公園から降りてくる霊
桧山トンネルの真上には、公園とされる場所が存在すると言われている。
かつてその公園では、子どもが失踪する事件や、女性の変死体が発見されるなどの異常な出来事が立て続けに起こったという。
今では荒れ果てており、人が近づくこともない。その場所にいる霊が、重力に逆らうかのようにトンネルの内部へと「降りてくる」というのだ。
頭上から何かが見下ろしている感覚を覚えたという証言が、後を絶たない。
不気味な気配と耳鳴り
車内のラジオが突如ノイズだらけになったり、スマートフォンが誤作動を起こす現象も頻発している。
また、トンネルに入った瞬間に耳鳴りが始まり、出るとぴたりと止むという話も多い。
これは、異界との境界線に足を踏み入れてしまった兆候なのかもしれない。
桧山トンネルの心霊体験談
ある深夜、仕事帰りに桧山トンネルを通った30代の男性が体験した話である。
トンネルの途中、カーステレオが突然止まり、「何か」が後部座席に座り込む気配を感じたという。
ルームミラーを覗くと、そこには濡れた髪を垂らした男の霊が、じっと運転席を見つめていた。
驚きで急ブレーキを踏んだ瞬間、霊の姿は煙のように消えたが、男性は恐怖のあまり動けず、トンネルを抜け出すのに数分を要したという。
以後、この男性は決して夜間にそのトンネルを通らないと語っている。
桧山トンネルの心霊考察
桧山トンネルにまつわる心霊現象は、過去の事故や地形的な因縁だけでは説明がつかないほどに異質である。
とくに「首のない武者の行列」は、古戦場や処刑場の名残を思わせるものであり、周囲の土地に封じられた怨念のようなものが関与している可能性も否定できない。
また、上に存在する公園から「霊が降りてくる」という話は、霊が空間を自由に移動している証左とも考えられる。
トンネルという閉鎖空間が、霊的な存在にとって通り道であり、ある種の“出口”になっているのではないかと推察される。
これらの事象が単なる幻覚や思い込みにしてはあまりにも一致しており、桧山トンネルは島根県内でも屈指の心霊スポットと呼ぶにふさわしい場所であると断言できる。
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