青い海とフェニックス並木が広がる絶景のドライブスポットとして知られる宮崎県の堀切峠。しかしその裏側では、幼稚園バスの事故死や、子供の霊の目撃談、不可解な心霊現象が数多く語られているという。今回は、堀切峠にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
堀切峠とは?

堀切峠は、宮崎市の市街地から国道220号を南へ下り、県道377号を経て山間部から海岸沿いへと抜ける場所に位置する峠である。
南国ムード漂うフェニックス並木と、眼下に広がる青い海と「鬼の洗濯板」の奇岩は、訪れる者を一瞬で魅了する絶景として知られている。
近くには「道の駅フェニックス」もあり、観光地としての評価も高い。
だが、この地の美しさの裏には、長年語り継がれてきた“闇”が存在している。
それが、堀切峠にまつわる数々の心霊現象である。
堀切峠の心霊現象
堀切峠の心霊現象は、
- 少年の霊が現れる
- 子供の笑い声が夜な夜な聞こえる
- 幼稚園バスの事故現場とされる廃バスが存在する
- 車に子供の手形が無数につく
- 誰もいないのに声がする
- 赤いテールランプが現れては消える
- 車のドアが勝手に閉まる
である。以下、これらの怪異について記述する。
堀切峠は、実は昭和40年代に大きな悲劇を経験している。
旧国道221号を走っていた幼稚園バスが、カーブを曲がり切れず崖下へ転落し、乗っていた園児たち全員が死亡したという事故である。
以来、この地では子供たちの霊が現れるというウワサが絶えない。
現在、その事故現場と目される場所の近くには、事故後に放置されたとされる「廃バス」が存在している。
夜遅くになると、その廃バスの付近から子供たちの笑い声が聞こえるという証言が複数存在する。
笑い声と言っても、決して楽しげなものではなく、どこか空虚で、耳にまとわりつくような不気味な響きだという。
また、訪れた者の車の窓やボディには、無数の小さな手形が浮かび上がることがある。
誰かが触れた痕などないはずの車体に、湿気を帯びた小さな手の跡が無数につくのである。
それも、何かを訴えかけるように。
さらに、堀切峠はかつて走り屋たちの間でも有名なスポットであり、多くの死亡事故や重傷事故が起きている。
特にあるカーブでは、2週連続で死亡事故が発生したという記録もある。
その1カ月後、事故を目撃した者の証言によれば、夜の闇に赤いテールランプが突如現れ、誰もいない方向へふっと消えていったという。
まるで死者が運転する幻の車のように。
堀切峠の心霊体験談
実際にこの地を訪れた者の証言は恐ろしいものである。
ある者は、現地で撮影した動画に「はっきりと手が映っていた」と語り、さらに「車のドアが勝手に閉まった」と証言している。
誰もいない場所で、説明のつかない現象が次々と起こるという。
また、24〜25年前に走り屋として堀切峠を走っていたという人物は、毎週のように事故が起きていたと語る。
仲間の1人は植物状態に、別の友人は対向車と衝突し命を落としたという。
中でも印象的なのは、死者が出たコーナーで、事故から1カ月後に「赤いテールランプが突然現れて、あり得ない方向に消えていった」現象である。
それは幻だったのか、それとも……。
堀切峠の心霊考察
堀切峠で繰り返される不可解な現象は、単なるウワサで片付けるにはあまりに多くの証言が存在する。
特に子供の霊に関する現象は、昭和40年代に発生した幼稚園バスの事故との関連性が極めて高いと考えられる。
子供たちの笑い声、小さな手形、そして廃バス。いずれも霊的な存在が“未だこの地を離れていない”ことを示唆している。
本来であれば、丁重に供養され、安らかな眠りにつくべき命たちが、なぜこの場所に縛られ続けているのか。
その背景には、事故の後に適切な供養がなされなかった可能性が考えられる。
また、走り屋時代の事故とその後の心霊現象の関連性も無視できない。
死者が出た同じ場所で、赤いテールランプが出現し消えるという証言は、何かしらの因縁や怨念を想像させる。
目には見えずとも、堀切峠には確かに“何か”が存在しているのだ。
堀切峠。
美しい海と空が広がるこの場所に、決して忘れてはならない“もうひとつの顔”があることを、我々は記憶に留めておくべきである。
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