かつての悲劇が深く刻まれた地蔵峠には、数々の恐ろしい心霊現象が報告されている。今回は、地蔵峠(群馬)のウワサの心霊話を紹介する。
地蔵峠(群馬)とは?
群馬県の高崎市と安中市を結ぶ「地蔵峠(群馬)」は、歴史的な事件の舞台となった場所である。
特に慶応4年(1868年)の「権田村西軍暴挙」により、勘定奉行小栗忠順の家臣であった塚本真彦の母と娘が、逃亡中に山中で道に迷い、絶望の末に自害したと伝えられている。
この悲劇を供養するため、現在地蔵峠には殉難碑が建てられている。
さらに、1970年代初頭には「連合赤軍」による凄惨なリンチ事件の現場としても知られる。
この事件では、「総括」と称した暴行が行われ、多くの者が撲殺され、あるいは寒空の下で凍死するという悲劇が繰り返された。
内部では「死刑」という名目で刃物を用いた処刑も行われたとされている。
峠に至る山道やその周辺は、こうした過去の惨劇が影を落としており、心霊現象が多発する場所として恐れられている。
地蔵峠(群馬)の心霊現象
地蔵峠(群馬)で報告されている心霊現象は以下の通りである。
- 黒い人影の目撃
- 浮遊する生首の出現
- 事故死者の霊の出没
- 真っ赤な顔が浮かび上がる現象
これらの現象はいずれも峠の過去の惨劇に起因すると言われている。
黒い人影の目撃
地蔵峠の山道では、黒い人影が現れるという報告が多い。
その影は暗闇の中から突然現れ、道の脇に立ち尽くしていることが多いという。
車で走行中にこの影を目撃した人の中には、驚きでハンドル操作を誤りそうになったという話もある。
浮遊する生首の出現
最も恐れられている現象の一つが「浮遊する生首」の目撃情報である。
これは、過去のリンチ事件の被害者たちの霊が未だに峠を彷徨っているのではないかと噂されている。
夜間に峠を訪れる者の車のライトに、突如として浮かび上がるその姿は、見る者の心に深い恐怖を刻む。
事故死者の霊の出没
地蔵峠では事故が多発しており、その現場で霊を目撃するという話も少なくない。
これらの霊は事故の犠牲者たちであり、その無念を訴えるかのように現れると言われている。
真っ赤な顔が浮かび上がる現象
ある目撃談によれば、夜中に峠を走行中、車のライトにガードレールの下から真っ赤な顔が二つ浮かび上がるという現象が起きたという。
その形相は怒りや怨念を感じさせるものであり、後部ミラーにもしばらく赤い影が映り続けたとされる。
地蔵峠(群馬)の心霊体験談
ある人物が30年ほど前、何も知らずに地蔵峠を夜間に通った際、ライトに照らされたガードレールの下から真っ赤な顔が浮かび上がった。
驚きながらもそのまま通り過ぎたが、しばらくミラーには赤い影が映り続けていたという。
また、別の体験談では、峠を訪れた人が黒い人影を目撃し、その存在に恐怖を覚えながらも祈るような気持ちで通過したところ、それ以上の怪異は起きなかったという。
地蔵峠(群馬)の心霊考察
地蔵峠で報告される心霊現象は、いずれも過去の惨劇に由来するものと考えられる。
慶応4年の母娘の自害事件、そして1970年代の連合赤軍の凄惨な行為は、この地に深い怨念を残している可能性が高い。
殉難碑や供養が行われているとはいえ、未だに成仏できない霊たちが存在しているのかもしれない。
特に浮遊する生首の出現や真っ赤な顔の目撃談は、過去に命を奪われた者たちの無念や怒りが具現化したものである可能性がある。
また、事故死者の霊もまた、峠の危険な道と霊的な影響が相まって現れるのではないかと考えられる。
地蔵峠は、ただの峠道ではなく、歴史と心霊現象が交錯する特異な場所である。
訪れる際には、その背景に思いを馳せ、決して軽率な気持ちで近づいてはならない場所であると言える。
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