岡山県北部、吉備高原の広域農道にひっそりと存在する烏泊隧道。通称「カラストンネル」と呼ばれるこの場所は、殺人事件や風葬の歴史を背景に、複数の霊が出没するという噂が絶えない心霊スポットである。今回は、烏泊隧道(カラストンネル)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
烏泊隧道(カラストンネル)とは?
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烏泊隧道は、岡山県北部の広域農道、吉備高原地区に位置するトンネルである。
正式名称よりも「カラストンネル」として地元では知られており、農道用に造られたため、県内でもその存在はさほど有名ではない。
しかし、静かな山中にぽつりと開かれたこのトンネルには、地元住民の間で長年語り継がれてきた忌まわしい噂がある。
かつて付近で殺人事件が発生したという話、さらに風葬の地であったという歴史が、この場所に強い霊的エネルギーを呼び寄せていると考えられている。
烏泊隧道(カラストンネル)の心霊現象
烏泊隧道(カラストンネル)の心霊現象は、
- 殺害された女性の霊が現れる
- 江戸時代の風葬による怨霊の出現
- トンネル周辺で撮影される心霊写真
- 電子機器の異常や不具合の発生
- トンネル入口に複数の顔が浮かび上がる
- 気配や重圧を感じ、内部に入るのを拒む感覚
- 交通安全地蔵にまつわる霊的な噂
である。以下、これらの怪異について記述する。
最も有名な心霊現象は、殺人事件の被害者とされる女性の幽霊である。
この霊は、トンネルの内部を彷徨っているとされ、深夜に通ると白い服を着た女性がぼんやりと立っているという目撃談が後を絶たない。
さらに古い時代に遡れば、この一帯は風葬の地であり、墓を持たぬ貧民たちの遺体が山に放置されていたという。
特に語られているのは、天保年間に村人に見捨てられた病の女の話である。
まだ息があるにもかかわらず、村人たちは彼女を生きたまま山へ運び、そのまま見捨てた。
女は激しい憎悪と怨念を抱きながら命を落とし、以来、この地に霊として現れるようになったという。
また、トンネル近くには、かつてバイク事故で命を落とした若者を悼み建てられた交通安全地蔵が存在していた。
この地蔵に手を合わせると、たとえ冗談半分であっても、不可解な出来事に見舞われるという噂もある。
写真撮影中に赤い発光体が写り込む、カメラのピントがぼやける、明らかに低速で走っている車の映像が異様にぶれて記録されるといった心霊写真も多く報告されている。
烏泊隧道(カラストンネル)の心霊体験談
ある探索者がこの地を訪れたのは、午前3時を少し回った頃であった。
深夜の山道で迷いながら、ようやく辿り着いた先には、ぽっかりと口を開ける烏泊トンネルが待ち受けていた。
撮影のために持参した2台のデジタルカメラは、到着と同時に電源が入らなくなり、急遽スマートフォンでの撮影を余儀なくされた。
トンネルに近づくにつれ、かつて体験した不気味な感覚が蘇ったという。
それは、以前訪れた心霊スポット「由加山のお札の家」で感じた、あの異常な重圧と酷似していた。
内部へ足を踏み入れようとするも、何かに強く拒まれるような感覚に襲われ、ついに徒歩での侵入を断念。
探索者は禁を破り、車で内部へ進入するという異例の手段を取ることとなった。
トンネル内部では、運転速度が時速10kmにも満たないにもかかわらず、撮影した写真は異様な速度感でぶれ、霧のようなものが写り込んでいた。
入口の岩肌には、複数の人の顔のような影が浮かび上がっていたという。
トンネルを抜けた先には、ひっそりと建つ謎の石塔が存在していた。
何のためのものかは定かでないが、周囲の空気はさらに重苦しいものとなっていた。
烏泊隧道(カラストンネル)の心霊考察
この場所には、単一の霊では説明のつかぬ複数の怨念が渦巻いている。
近代の殺人事件、江戸期の風葬、事故死した若者たち――それぞれの霊がこのトンネルという閉鎖空間に引き寄せられ、集合している可能性がある。
霊的な存在は電気機器に干渉しやすいとされるが、到着直後のカメラの異常停止、写真への不可解な写り込み、トンネルへ入ることへの強烈な拒否感などは、その証左といえるだろう。
烏泊隧道は、ただの過去の因縁だけではなく、今なお生きた霊たちの怒りや苦しみが渦巻く「現在進行形の心霊スポット」である。
交通量の少なさや知名度の低さがかえって霊たちの活動を助長している可能性もある。
探索を行う者は、安易な気持ちで踏み入れてはならない。
そこにいる「何か」は、静かに、そして確実にこちらを見つめているのである。
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