福岡県糸島市にかつて存在した「芥屋ビーチホテル」。現在はすでに解体され、その姿はないが、この場所にはかつて奇妙な噂が絶えなかった。今回は、芥屋ビーチホテルにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
芥屋ビーチホテルとは?

芥屋ビーチホテルとは、福岡県糸島市・芥屋海水浴場の海岸沿いに建てられていたリゾート型の宿泊施設である。
立石山の登山口近くという立地もあり、自然に囲まれた環境に位置していた。
開業は1969年から1972年頃とされており、鉄筋コンクリート2階建ての建物には小規模ながらプールも併設されていた。
だが、やがて営業は終了し、廃墟と化した建物は荒れ果てていった。
2011年時点で既に完全に放置された廃墟と化しており、壁や窓ガラスは破損し、内部は大量の落書きと破壊の跡にまみれていた。
そして2015年から2017年にかけて解体が行われ、現在は更地となっている。
芥屋ビーチホテルの心霊現象
芥屋ビーチホテルの心霊現象は、
- 誰もいないはずの建物内から、ボールが跳ねるような音が聞こえる
- ふとした瞬間、背後からまとわりつくような重い視線を感じる
- 子どもの霊の目撃証言
- 廃墟時代、足を踏み入れると異様な空気に包まれたという証言
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、「誰もいないはずの建物内からボールが跳ねる音がする」という報告についてである。
かつて訪れた人々は、夜の静まり返った廃墟の中で、突然「ポン、ポン」と床を弾むボールの音を耳にしたという。
だが、当然そこに子どもがいるはずもなく、確認しても姿は見当たらなかったという。
次に、「全身にまとわりつくような視線を感じる」という証言である。特に2階部分に上がった者が感じるというその視線は、背後からぴったりと張りつくように動きを追ってくる。
まるで“何か”がじっとこちらを見つめているかのようで、思わず振り返ってもそこには何もいないという。
さらに、「子どもの霊を見た」という話もある。
詳細は語られないものの、白っぽい服を着た少年の姿が一瞬だけ視界を横切った、という証言が複数存在している。
最後に、「建物に入ると空気が変わる」という異常感覚である。
霊的なものを信じない者でさえ、ホテル跡地に足を踏み入れた瞬間、急に息苦しさを覚えたり、背筋が凍るような寒気に襲われたりしたという。
芥屋ビーチホテルの心霊体験談
ある人物は、興味本位で夜に芥屋ビーチホテル跡地を訪れた。
懐中電灯を手に建物内を歩いていたところ、2階の奥から「ポン、ポン」と乾いた音が聞こえてきたという。
まるで誰かがボール遊びをしているような音だったが、当然そこには誰もいなかった。
その直後、背後に気配を感じ振り返るも誰の姿もない。
そしてその瞬間、肩をぐっと押されるような感覚と共に、強烈な寒気が全身を貫いたという。
彼は恐怖のあまり、走ってその場を後にしたという。
芥屋ビーチホテルの心霊考察
芥屋ビーチホテルがなぜこれほどまでに不可解な現象を引き起こす場所となったのか――。
考察するに、いくつかの要因が絡み合っている可能性がある。
まず、廃墟化したことで「負のエネルギー」が溜まりやすい環境となったことは否定できない。
不法侵入や落書き、破壊行為、さらには放火までが繰り返され、場所そのものが荒み切っていた。
こうした場所には、霊的存在が集まりやすいとされている。
また、目撃される霊が“少年”である点にも注目すべきである。
ホテルの開業から閉業までの間に、何か悲劇的な出来事があった可能性も否定できない
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