吉良神社は、「七人ミサキ」と呼ばれる怨霊が祀られていることで知られる神社である。七人ミサキとは、災害や事故で命を落とした七人の霊が成仏することなく彷徨い続け、遭遇した者に高熱をもたらし、死へと誘うと伝えられている。今回は、吉良神社にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
吉良神社とは?

吉良神社は、高知県高知市春野町に位置する神社であり、「七人ミサキ」発祥の地として知られている。
七人ミサキとは、災害や事故で亡くなった者たちの集団亡霊であり、特に水辺で目撃されることが多い。
七人ミサキに遭遇した者は、必ず高熱を出して死亡すると言われ、その呪いは今なお続いているとされる。
神社の起源は、戦国時代に遡る。1588年(天正16年)、長宗我部元親の怒りを買った吉良親実が、小高坂で無惨にも切腹を命じられた。
さらに、親実の家臣七名も次々と斬首され、その無念の思いが「七人ミサキ」となったと伝えられている。
彼らの怨霊を鎮めるため、後に元親は供養を試みるが、その祟りは決して消えることはなかった。
そして、怨霊たちを祀るために建立されたのが、この吉良神社である。
吉良神社の心霊現象
吉良神社の心霊現象は、
- 七人ミサキの霊を目撃すると高熱を出して死ぬ
- 夜中に白馬に乗った首のない武士の霊が現れる
- 神社周辺で「ケチビ(怪火)」が漂う
- 境内で不気味な囁き声や足音が聞こえる
- 参拝者の写真に不可解な影や顔が映り込む
である。以下、これらの怪異について記述する。
七人ミサキの霊を目撃すると高熱を出して死ぬ
七人ミサキの怨霊は、常に七人一組で行動するとされる。
その姿を見た者は、翌日には高熱を発し、やがて死に至るという。
過去にも、この神社の周辺で急死した者がいたという噂がある。
夜中に白馬に乗った首のない武士の霊が現れる
吉良親実の死後、神社の近くでは夜な夜な「首のない武士」が白馬にまたがり、疾走する姿が目撃される。
かつて元親に仕えた者の怨念なのか、それとも七人ミサキの新たな犠牲者なのかは不明である。
神社周辺で「ケチビ(怪火)」が漂う
神社の周囲では、青白い火の玉が浮かび上がることがあるという。
これを「ケチビ」と呼び、七人ミサキの怨霊が人間を誘うためのものだと信じられている。
近づくと命を奪われるとされ、地元の住民は決して夜に神社へ近づかない。
境内で不気味な囁き声や足音が聞こえる
夜の吉良神社では、人の気配がないにもかかわらず、不気味な囁き声や足音が聞こえることがあるという。
これは、七人ミサキが次の犠牲者を探しているのかもしれない。
参拝者の写真に不可解な影や顔が映り込む
吉良神社で撮影した写真には、しばしば異様な影や、苦しそうな表情を浮かべた顔が映り込むことがある。
特に、七社明神の付近で撮影された写真には、はっきりとした人の顔が写ることが多い。
吉良神社の心霊体験談
ある参拝者が深夜に吉良神社を訪れた際、異様な寒気に襲われた。
手元の温度計を見ると、周囲の気温が急激に下がっていた。帰宅後、その人物は高熱を発し、何日も寝込むことになったという。
また、別の者は神社の鳥居をくぐった瞬間、誰かに肩を強く掴まれた感覚を覚えた。
振り返ると、そこには誰もいなかった。しかし、帰宅後に撮った写真を確認すると、背後にうっすらと七人の影が写っていたという。
さらに、深夜に神社の付近を通りかかった者が、白馬に乗った首のない武士の姿を目撃。
恐怖のあまり逃げ出したが、その後高熱を発し、しばらく意識を失ってしまった。
吉良神社の心霊考察
吉良神社における心霊現象は、単なる伝承ではなく、歴史的背景と密接に結びついている。
七人ミサキの伝説は、日本各地に類似の話が存在するが、この神社のケースでは、長宗我部元親の時代の実際の事件に根ざしている。
「七人ミサキに遭遇すると高熱を発する」という現象は、単なる恐怖からくる自己暗示では説明がつかない。
過去にこの神社で高熱を発して亡くなった者がいるという事実が、怨霊の存在をさらに信憑性のあるものとしている。
また、「ケチビ」や「首のない武士」の目撃情報も多く、神社が怨霊の通り道になっている可能性も考えられる。
怨霊たちが未だに成仏できず、新たな犠牲者を求めてさまよっていると考えると、この神社が恐れられるのも当然のことだろう。
吉良神社は、単なる歴史的な遺産ではない。
この場所には、今もなお消えることのない怨念が渦巻いているのかもしれない。
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