佐賀県唐津市にある厳木(きゅうらぎ)ダムには、電話ボックスに現れる女性の霊や、トンネルに出没する「テケテケ」など、数々の不気味な心霊現象のウワサが絶えない。昼間でも異様な空気が漂い、霊感のある者は体調不良を訴えるという。今回は、厳木ダムにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
厳木ダムとは?

厳木ダムは、佐賀県唐津市にある一級水系松浦川水系厳木川に建設された重力式コンクリートダムである。
国土交通省九州地方整備局が管理する直轄ダムであり、治水と利水を目的として1987年に完成した。
高さ117メートルを誇り、ダム湖は「さよの湖(さよのうみ)」と名付けられている。
この地域は年間降水量が多く、水害に悩まされていたため、ダムの建設が計画された。
現在では、天山発電所の下部調整池としての役割も果たしており、揚水式水力発電にも利用されている。
隣接する「厳木ダムスポーツ公園」には「佐用の湧水(さよのみず)」と呼ばれる湧水もあり、地域住民に親しまれている。
しかし、静かなその場所には、霊にまつわる恐ろしい噂が今なお絶えない。
厳木ダムの心霊現象
厳木ダムの心霊現象は、
- 電話ボックスの前に女性の霊が現れる
- 東屋やトンネル内で幽霊の目撃談がある
- 上半身だけの霊「テケテケ」が出るという話
- 昼間であっても吐き気や悪寒を催す異様な空気
- 幽霊に追いかけられたという証言
である。以下、これらの怪異について記述する。
電話ボックスの女性の霊
ダム中央公園内の電話ボックスに、夜な夜な女性の霊が立っているという目撃情報が絶えない。
誰もいないはずの深夜、電話ボックスの中に青白い顔の女がじっとこちらを見ているというのだ。
通報で駆けつけた者が確認したが、そこには誰もおらず、ただ受話器だけが揺れていたという。
東屋・トンネルでの幽霊の出現
ダム湖周辺にある東屋では、ベンチに誰かが座っている気配を感じるが、目を凝らしても姿は見えない。
近くのトンネルでは、白い影が横切る、足音だけが響くといった現象が報告されている。
中には、通過中に突然車のエンジンが止まるという例もある。
テケテケの出現
特に恐ろしいのが「テケテケ」と呼ばれる、上半身だけの霊である。
夜のトンネルで、這うような音とともに、腕で地面を叩きながら迫ってくるという証言がある。
姿を見てしまった者は、しばらく悪夢にうなされ、精神的に不安定になったという。
異様な空気と身体の異常
霊感の強い者が訪れると、昼間であっても激しい吐き気や悪寒、ひどい場合はその場に立っていられなくなるという。
写真を撮ると、必ずといっていいほど不気味なノイズや光の筋が写り込む。
幽霊に追いかけられた体験
夜、友人とダム周辺を訪れていた人物が、背後から足音がついてくるのに気づいた。振り返っても誰もいない。
歩くのをやめると、音も止まる。次の瞬間、耳元で女の笑い声が聞こえ、全速力で逃げ出したという。
この出来事以降、その人物は二度と厳木ダムには近づいていない。
厳木ダムの心霊体験談
ある若者のグループが深夜に肝試しとして厳木ダムを訪れた。
電話ボックスの中に誰かがいるのを見つけ、近づいた瞬間、ガラス越しに長い髪の女がこちらを睨み返してきた。
叫んで逃げ出すと、どこからともなく「戻ってこい…」というかすれた声が聞こえてきたという。
別の男性は日中、トンネルを通過中に助手席に座るはずのない女性の姿をルームミラーで見てしまい、急いで車を降りた。
だが、車には誰もいなかった。それ以来、彼は夜道を一人で運転できなくなった。
厳木ダムの心霊考察
厳木ダムは、歴史的背景としても自然災害や人的被害に深く関わる場所であり、その「水に沈んだ何か」が、今もなお成仏できずにさまよっている可能性がある。
電話ボックスという現代と過去の狭間のような空間は、霊が留まりやすい「結界」としての役割を果たしているのかもしれない。
また、テケテケのような都市伝説が語られる背景には、地元住民の無意識に根付いた「語り継がれるべき死者」の存在があるとも考えられる。
吐き気や悪寒、霊感の強い者が感じる身体的な異常は、単なる心理作用では片づけられない異常な磁場や霊的エネルギーの存在を示唆している。
厳木ダムには、確かに“何か”がいる——それを否定する者ほど、深夜の訪問は避けるべきである。
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