広島県福山市に存在する「みろくの里スタジオ」では、数々の不可解かつ凄惨な出来事が囁かれている。今回は、みろくの里スタジオにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
みろくの里スタジオとは？
みろくの里スタジオは、広島県福山市のみろくの里の奥深くに位置する謎多き施設である。
周囲にはかつて「修練道場」として機能していたとされる宗教的な建築物が点在し、隣接する神勝寺の関連施設であるとの見解もある。
建物は1966年から1975年にかけて建てられたRC造であり、その歴史は住宅地図上にも複数の変遷を経て記録されている。
1990年には名称が伏せられたまま地図に現れ、1994年に突如「修練道場跡」と記載されていたという。
施設正面には「みろくの里スタジオ」と大きく記された看板が掲げられているが、公式な名称は一切明かされていない。
建物の入口には巨大な工場用の扉と人間用の小扉があるが、いずれも固く施錠されており、扉の上部には神勝寺の札が貼られている。
周辺には用途不明の備品が散乱しており、特撮キャラクターが描かれた三輪車や、古びたソファ、灯籠、手水鉢などが無造作に置かれている。
その様相は、あたかも時が止まったまま異界へと沈んだ施設のようである。
みろくの里スタジオの心霊現象
みろくの里スタジオの心霊現象は、
- 屋根付近に現れる首を吊った女性の霊
- 施設内部に漂う少女の霊の気配
- 建物内で誰もいないのに肩を叩かれる現象
- 耳元で「来るな」と囁く不可視の存在
- 建物の天井から響く謎の衝撃音
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず目撃される最も凄惨な現象は、屋根付近で発見される女性の霊である。
彼女は金属製の骨組みに縄をかけ首を吊っていたという目撃証言が複数存在する。
その表情は苦悶に歪み、目を合わせた者はしばしば幻聴や金縛りを訴えている。
また、建物内部では少女の霊が目撃されている。
それは笑うでも泣くでもなく、ただ佇んでこちらを見つめているという。
誰かを待っているような、あるいは呼び寄せているようなその姿に、多くの者が背筋を凍らせている。
中でも特筆すべきは、誰もいないにも関わらず階段付近で肩を叩かれる現象である。
その感触は冷たく、乾いた手で触れられたような感覚が残るという。
二度、三度と繰り返されるうちに、心霊現象であることを否応なく悟らされる。
さらに恐ろしいのは、耳元で「来るな」と囁く声である。
これは逃げようとした瞬間に聞こえることが多く、霊が自らの領域に他者の侵入を拒んでいる可能性がある。
最後に、誰もいない建物内で突如「ドンッ」と屋根を叩くような音が鳴り響く。
これは多数の体験者が証言しており、音源の特定は未だにできていない。
みろくの里スタジオの心霊体験談
これは、実際に訪れた人物による体験談である。
昨年の夏、肝試しのため友人とともにみろくの里スタジオへ向かった。
巨大な扉の上には“みろくの里スタジオ”と記された看板が掲げられていた。
正面は固く閉ざされていたが、側面に一つだけ開いた窓を見つけ、そこから侵入した。
中に入ると異様な臭いが漂い、みろく坊やの人形がこちらを見つめていた。
無機質であるはずのその人形に、どこか生気のようなものを感じた。
問題は階段で起きた。
上ろうとした瞬間、肩を軽く叩かれた。
友人に尋ねると『叩いていない』との返答。
再び試みると今度は強く叩かれ、恐怖を覚えた。
逃げようとしたその時、耳元で『来るな』という声が聞こえた。
声の主は前にいた友人ではない。次の瞬間、天井から“ドンッ”という大きな音が鳴り響いた。
友人もその音を確認しており、私たちは逃げ出した。あと一歩遅ければ、命を落としていたかもしれない。
あそこは、本当に“何か”がいる場所だ。もう二度と行きたくない。
みろくの里スタジオの心霊考察
これらの現象から察するに、みろくの里スタジオは単なる廃墟ではなく、過去に強い怨念や霊的エネルギーが蓄積された“場”である可能性が高い。
建物の歴史に断絶があり、地図上で幾度も名称が消失している点からも、何らかの意図的な隠蔽があったと考えられる。
宗教的施設であったとされる経緯や神勝寺との関連から見ても、精神修養や宗教的儀式が行われていた背景が影を落としている可能性がある。
また、屋根での自殺や少女の霊の出現が、未浄化の魂の存在を示唆している。
みろくの里スタジオは、物理的に封鎖されていても、その霊的空間は今なお開かれたままである。
決して軽い気持ちで足を踏み入れてはならない場所であることは、体験者の言葉が何よりも証明している。
コメント