広島県と島根県の県境に位置する中三坂隧道(旧中三坂トンネル)には、廃道となった今なお数々の怪奇な噂が囁かれている。かつて多くの事故が起きた峠道に佇むこのトンネルで、一体何が起きているのか。今回は、中三坂隧道(旧中三坂トンネル)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
中三坂隧道(旧中三坂トンネル)とは?
の外観.jpg)
中三坂隧道(なかみさかずいどう)は、国道261号線の旧道に位置する全長122.1メートルのトンネルである。
広島県山県郡北広島町と島根県邑智郡邑南町を結ぶこの隧道は、1960年に開通し、1993年に新トンネルが開通したことでその役割を終えた。
現在では旧道ごと封鎖されており、島根県側の入口にはしっかりとしたチェーンが張られ、一般車両は立ち入ることができない。
外見上は廃道でありながらも、トンネルの入口には不自然なほどに新しい扉が取り付けられており、内部で何かしらの再利用が行われている可能性もある。
だが、その閉ざされた空間こそが、多くの者に「霊が棲みつく場所」として知られる所以でもある。
中三坂隧道(旧中三坂トンネル)の心霊現象
中三坂隧道(旧中三坂トンネル)の心霊現象は、
- 正体不明の霊が姿を現す
- 心霊写真が撮れるという噂
- 近づくだけで寒気に襲われる
- 峠で命を落とした霊の囁き声が聞こえる
である。以下、これらの怪異について記述する。
かつては交通の要所であったこのトンネルも、今では廃墟のような静寂と冷気に包まれている。
人通りはなく、鳥の声すら聞こえない。ただ風が唸るようにトンネル内を吹き抜ける。
正体不明の霊が姿を現す
トンネルの中央付近で「黒い影」が目撃されるという報告が相次いでいる。
その影は人のような形をしているが、足がない。
車のヘッドライトに一瞬だけ照らされるが、すぐに霧のように消えてしまうという。
心霊写真が撮れるという噂
肝試しで訪れた若者が記念に撮った写真に、写るはずのない手が肩に乗っていたり、白い顔が隅に浮かんでいた例がある。
なかにはフィルムが焼け焦げたように変色し、現像すらできなかったケースも存在する。
近づくだけで寒気に襲われる
夏でも涼しいはずのない場所で、背筋が凍るような寒気が襲ってくるという報告がある。
空気が妙に重く、呼吸すらしづらくなるとも言われる。
峠で命を落とした霊の囁き声が聞こえる
過去に多くの事故があったこの峠道では、夜中に車を停めると窓の外から「帰れ」「あぶない」といった声が聞こえるという。
録音を試みた者もいたが、音声には人の声ではない異様な周波数が記録されていた。
中三坂隧道(旧中三坂トンネル)の心霊体験談
かつて心霊スポットとして訪れた男性グループの一人が語る。
「夜に中三坂隧道に行ったんです。懐中電灯を持って入ったのですが、途中で突然電池が切れたんですよ。真っ暗闇の中、誰かが後ろからついてくる気配がして……振り返ったら“白い顔”がこちらを覗いていたんです。声も出せず、そのまま転げるように逃げました。帰ってから熱を出して寝込んでしまいました。」
このような証言は一例に過ぎない。同様の恐怖体験を語る者は、後を絶たない。
中三坂隧道(旧中三坂トンネル)の心霊考察
中三坂隧道にまつわる心霊現象は、単なる噂話で片付けられるものではない。
現に、過去の事故や地元住民の間に根付いた不気味な伝承がその背景にある。
特に、峠越えで命を落とした者たちの「無念」がトンネル内に染みついているという説がある。
廃道となった今もなお、彼らの魂は彷徨い続け、通りすがる人々に自らの存在を訴えかけているのかもしれない。
また、封鎖されたトンネルの内部で何らかの用途に使用されているとすれば、霊的な現象を呼び寄せる「何か」が保管されている可能性も否定できない。
不自然なまでに新しい扉は、その「何か」を封じ込めるためのものであるのかもしれない。
心霊の真偽はさておき、中三坂隧道は軽い気持ちで足を踏み入れるには、あまりにも異様な空気をまとった場所であることに疑いの余地はない。
コメント