北海道札幌市に存在する旧小別沢トンネル。かつて地域住民の手によって掘られたこの廃トンネルは、現在では封鎖されているが、札幌でも屈指の心霊スポットとして知られている。今回は、旧小別沢トンネルにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
旧小別沢トンネルとは?

旧小別沢トンネル(きゅうこべつざわとんねる)は、北海道札幌市西区と中央区を結ぶトンネルとして、1927年頃から約2年間の歳月をかけて掘削された。
交通の便を確保するため、地域住民の協力により手作業で掘り進められた全長約100mのトンネルである。
しかし、老朽化が進んだため現在では封鎖され、一部は地元住民が倉庫として使用している。
昼間でも薄暗く、荒れ果てたトンネル内には不気味な空気が漂い、近づく者に得体の知れない圧迫感を与えるという。
そして、この場所はただの廃トンネルではない。
昔から「何かがいる」と囁かれ、実際に数々の怪奇現象が報告されている。
旧小別沢トンネルの心霊現象
旧小別沢トンネルで語られる心霊現象は、
- トンネル内に赤黒い人型の影が浮かび上がる
- 突然、車のエンジンが止まり、動かなくなる
- トンネル内にいるはずのない老婆や白い女性の姿が映り込む
- 近隣のコンビニや家で不可解な現象が発生する
などである。以下に、それぞれの怪異について述べる。
赤黒い人型の影
トンネルの壁に、赤黒い人型の影が浮かび上がるという。
この影はまるで壁の中から滲み出ているように見え、視線をそらした一瞬で形を変えることもあるという。
過去にこのトンネルで亡くなった者の怨念が染みついているのではないかと噂されている。
車のエンジンが突然停止する
「トンネルに入った瞬間、車の調子がおかしくなり、急にエンジンが停止した」「点火しなくなったが、トンネルを抜けると何事もなかったかのように復活した」──そんな体験談が後を絶たない。
霊的な何かが車の動きを妨げているのかもしれない。
老婆や白い女性の姿が映り込む
ある親子がトンネル内を動画撮影していたところ、出口付近にお辞儀をする老婆らしき影が映り込んでいた。
その後、近くのコンビニに寄った際、今度は電線の上を白い女性がこちらを見ながら歩いている姿が録画されていたという。
その白い影は異様に細く、まるでこの世のものではないような雰囲気を漂わせていた。
トンネルを抜けた後も続く怪異
このトンネルの恐ろしさは、通過した後も影響が続くことにある。
ある者はトンネルを通った数日後、事故を起こしてしまった。
また、コンビニのトイレに入ると、誰もいないはずなのにドアをノックされ、帰宅後には風呂場で洗面器が暴れるような音がしたという。
まるで何かが憑いてきたかのような出来事が、通った者の身に次々と降りかかるのである。
旧小別沢トンネルの心霊体験談
トンネルの壁を見上げる老人
中学1年生のH君が、当時小学生だった弟とともに親と五天山公園へ行く途中、旧小別沢トンネルを通った。
その際、トンネル内の壁の上部をじっと見つめる老人の姿を目撃した。
異様なのは、その老人がまるで幽霊のように薄く透けていたこと。
そして弟が「あそこに人がいる!」と叫んだ瞬間、老人が首を曲げながらこちらを見つめてきたという。
H君たちは恐怖のあまり、すぐに車を走らせて家へと帰った。
その後、家族全員が「あれはこの世のものではなかった」と口を揃えて証言している。
憑いてくる白い女
数年前、新小別沢トンネルを通過した際に、動画を撮影していた子供が不可解な映像を捉えた。
それは、トンネル出口付近(中央区側)でお辞儀をする老婆の影だった。
驚きながらもそのまま走り続け、トンネルを抜けた後、近くのコンビニに立ち寄ると、今度は電線の上を白い女性がこちらを見つめながら歩いていた。
数日後、再びトンネルを通ることがあったが、その際に交通事故を起こしてしまった。
まるで白い女性が呼び寄せたかのような出来事だったという。
旧小別沢トンネルの心霊考察
旧小別沢トンネルには「強制労働で亡くなった者が壁に埋められた」「改装工事をしようとした者が不審な死を遂げた」といった話が伝えられている。
しかし、記録によるとこのトンネルは地域住民の有志によって掘られたものであり、強制労働の事実はない。
にもかかわらず、今もなお怪奇現象が絶えないのはなぜなのか?
考えられるのは、このトンネルが長年にわたり「恐怖の対象」として語り継がれてきたことによる心理的影響である。
人々の恐れや不安が、何かしらの霊的エネルギーを生み出してしまった可能性もある。
また、このトンネルの老朽化した構造や、独特の湿気と暗闇が、視覚や聴覚に錯覚を起こさせる要因になっているのかもしれない。
だが、それだけで数々の怪異が説明できるだろうか?
実際にこのトンネルを訪れた者の中には、「霊感のない自分ですら異様な空気を感じた」「身体が重くなり、動悸が激しくなった」という証言もある。
科学的には説明できない何かが、この場所には存在しているのかもしれない──。
あなたは、このトンネルを訪れる勇気があるだろうか?
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