青森県青森市に位置する三内霊園には、数々の心霊のウワサが存在する。四つん這いで追いかけてくる女性の霊や、血だらけの男の霊、赤いオーブが写る心霊写真など、静かな墓地の裏側には不気味な現象が潜んでいるという。今回は、三内霊園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
三内霊園とは?

三内霊園は、青森県青森市の三内沢部に位置する公営の大規模霊園である。
総面積は実に241,719㎡、区画数は16,333にもおよび、青森県内でも最大規模の霊園として知られている。
昭和17年に開設されて以来、多くの市民に利用されてきた由緒ある霊園である。
園内には仏舎利塔がそびえ立ち、ここにはビルマの高僧「ウ・オツタマ大僧」から贈られた釈尊像と、インドのネール首相より奉納された仏舎利が安置されている。
また、世界的に名を馳せた版画家「棟方志功」の墓もこの霊園にあることで有名である。
緑に囲まれた静かな環境、芝生に整えられた墓域、さらには車道が通っており車で直接墓前まで移動可能な利便性の高さも特徴の一つである。
しかし、この美しい霊園には、夜になると人々の足が途絶える。そして、闇に包まれたその瞬間から、数々の怪異が始まると噂されている。
三内霊園の心霊現象
三内霊園の心霊現象は、
- 車で円形の花壇を三周すると現れる四つん這いの女性の霊
- 血だらけのランニングシャツ姿でジョギングを続ける男性の霊
- ひとり寂しげに座り込む少年の霊
- 墓の写真に写る赤いオーブ
- 桜並木や池付近で目撃される女性の霊
である。以下、これらの怪異について記述する。
四つん這いの女性の霊
霊園内には小さな円形の花壇が存在している。
この花壇の周囲を車で三周すると、突如として四つん這いの女性の霊が姿を現すという。
その女は地面を這うようにしながら車を追いかけてくる。
暗闇の中で、後部ミラー越しに迫り来る白い影……逃げようにも、その姿はどこまでも追ってくるという報告もある。
霊の顔は判別できないが、目だけが異様に赤く光っていたという目撃談も存在している。
血だらけのジョガー
日が沈んだ後の霊園で、ランニングシャツに身を包み、血塗れのまま走り続ける男の霊が目撃されている。
シャツの腹部はべっとりと血で染まり、肩から腕にかけても生々しい血痕が確認されているとのこと。
この霊は視認されるだけでなく、風のような音とともに猛スピードで走り去ることもあるという。
人々は彼を「止まれない霊」と呼ぶ。
座り込む少年の霊
園内のベンチや墓石の陰で、静かに座り込む少年の霊が報告されている。
うつむいたまま動かないその姿は、生者の気配に気づくこともないかのようである。
近づくと霊はふっと立ち上がり、何も言わずに消えるか、あるいは微かに「帰れ…」とつぶやくという者もいる。
赤いオーブの写真
三内霊園で墓の写真を撮影すると、赤いオーブが写り込むという話が絶えない。
特に仏舎利塔付近や、池の周囲で撮影された写真に赤い光球が頻繁に現れる。
霊感の強い者の間では、「このオーブは霊の怒りや怨念を象徴している」と言われている。
桜並木と池の幽霊
春になると、園内の桜並木が美しい風景を見せるが、その場所で白い着物を纏った女性の霊が目撃されている。
また、北側の池付近でも、ふとした瞬間に水面に顔のようなものが浮かび上がることがあり、目撃者の中には体調を崩す者もいるという。
三内霊園の心霊体験談
「三内霊園で彼岸やお盆の時期になると、毎年のように現れる爺さんがいる。供え物を盗んでいく姿を、昼休みに車の中から3回見たことがある。いずれも同じ顔で、同じ服装だった。最初は生きている人間かと思ったが、あまりにも不自然に現れては消える。その後、誰に聞いてもそんな爺さんは知らないという……。もしかすると、あれは霊なのではないかと、今でも思い出すと背筋が凍る。」
三内霊園の心霊考察
三内霊園は、広大な敷地と多くの埋葬者を抱える場である。
そのため、想いや記憶、そして未練といった「残留思念」が集積しやすい環境にあると考えられる。
特に仏舎利塔という宗教的なシンボルの存在、棟方志功をはじめとする著名人の墓、そして戦争や災害による不慮の死を遂げた者の霊が集う可能性が高い。
このような霊的磁場は、敏感な者には容易に影響を与えるであろう。
また、四つん這いの女性の霊の出現は、怨念や苦悩の象徴とも解釈できる。
埋葬されてからもなお成仏できずに、この世に何かを訴え続けている存在なのかもしれない。
写真に写る赤いオーブ、桜並木や池といった自然が絡むスポットでの霊の目撃……これらは三内霊園全体が、霊的な「交差点」として機能している可能性を示唆している。
静かで平和な昼の顔とは裏腹に、夜の霊園では、今もなお声なき声が木々の間を彷徨い続けているのである。
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