福岡市博多区にある山王公園は、昼間は桜やランニングを楽しむ人々でにぎわう憩いの場である。しかしその一方で、江戸時代の刑場跡という歴史が影を落とし、首のない霊や焼身自殺の噂など、数々の不可解な心霊現象が囁かれているという。今回は、山王公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
山王公園とは?

山王公園は、福岡市博多区山王に位置し、1949年に開園された歴史ある都市公園である。
春には桜が満開となり、花見客でにぎわいを見せる。
また、園内には野球場やランニングコース、アスレチック設備や子供用の遊具も整備されており、昼夜を問わず多くの人々が集う場所である。
しかし、賑わいの裏にはひっそりと語り継がれる不気味な過去がある。
江戸時代、この周辺は黒田藩の刑場があったとされ、処刑された罪人の首がさらされたというのだ。
その血の記憶が、今もこの地に漂い続けているのである。
山王公園の心霊現象
山王公園の心霊現象は、
- 男性の霊が現れる
- 生首を見たという目撃談
- 池での焼身自殺の痕跡
- 夜間に耳元でささやかれる謎の声
である。以下、これらの怪異について記述する。
男性の霊が現れる
山王公園では、夜になると木陰のあたりにぼんやりと立つ男性の霊が目撃されている。
その男はじっと前を見つめており、話しかけても無言のまま消えてしまうという。
特徴的なのは、彼の首元に深い裂け目があるという証言が多い点である。
まるで首を斬られたかのように。
生首を見たという目撃談
ある日、公園内を散歩していた女性が木の根元に「何かが置かれている」と感じ近づいたところ、それは血塗られた生首であったという。
恐怖のあまり叫び声を上げた瞬間、その首はかき消えるように消失したそうだ。
この現象は一度だけではなく、複数の人間が似たような体験を報告している。
池での焼身自殺の痕跡
かつて公園の一角には「ひょうたん池」と呼ばれる池が存在していた。
現在は埋め立てられて跡形もないが、そこではかつて女性が焼身自殺を図ったとされている。
真夏にも関わらずその場所に近づくと急に寒気が走り、誰もいないはずの空間からすすり泣く声が聞こえるという。
夜間に耳元でささやかれる謎の声
夜、公園のランニングコースを走っていた人が突然立ち止まり、耳元で「ここに来るな……」という低く震える声を聞いたと証言している。
周囲には誰もいなかったという。似たような声を聞いたという報告は複数あり、耳鳴りのような小さな音から始まり、やがて明瞭な言葉になるとされている。
山王公園の心霊体験談
ある男性が深夜にジョギングをしていた際、公園内のカーブに差しかかったときに、ふと前方に白いシャツを着た男性が立っているのを目撃したという。
不思議とその姿に不気味さを感じたが、すれ違う瞬間にその男の顔が異様に青白く、目が真っ黒であることに気づいた。振り返ると、そこには誰もいなかった。
また別の女性は、トレーニング器具のそばでスマホを触っていたところ、ふいに背後から「見ているぞ」というささやきが聞こえた。
驚いて振り向いたが、周囲に人影はなく、次の瞬間、スマホの画面が突然真っ黒になり、しばらく操作が不能になったという。
山王公園の心霊考察
山王公園にまつわる心霊現象は、黒田藩の処刑場という過去と深く関係している可能性が高い。
斬首された罪人たちの怨念が成仏できず、この地にとどまり続けていると考えられる。
また、「ひょうたん池」での焼身自殺も、この土地に新たな霊的汚染を生み出した要因であろう。
日中は賑わう憩いの場であるが、夜になると空気が一変し、異様な静けさとともに“何か”がこちらを見ている気配を感じるという声が後を絶たない。
山王公園は、ただの都市公園ではない。人々の記憶からこぼれ落ちた、闇を抱えた場所なのである。
コメント