宮崎県小林市の生駒高原にひっそりと残る「猿飛仙人村(だるまの里)」。かつて「日本一怪しい公園」と呼ばれ話題となったこの場所には、現在、奇妙なだるまのオブジェが点在し、不気味な噂と共に心霊スポットとして囁かれているという。今回は、猿飛仙人村(だるまの里)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
猿飛仙人村(だるまの里)とは?
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宮崎県小林市の生駒高原の山中に、かつて「日本一怪しい公園」と呼ばれた私設テーマパークが存在した。
その名は「猿飛仙人村(だるまの里)」。
元々は「猿飛仙人村」という名で、山奥に奇妙なオブジェを配置した公園として開園。
後に「七転び八起き村」として国道沿いに移転、さらに老朽化したレストラン跡に「だるまの里」として再移転を繰り返したが、2004年に閉業。
現在は初代「猿飛仙人村」のみが、廃墟として森の中にひっそりと残されている。
この場所は、テレビ番組『探偵!ナイトスクープ』で「宮崎のパラダイス」と紹介され話題を呼んだが、風変わりなだるまのオブジェと共に、徐々に怪しい噂が囁かれるようになった。
いまでは誰も寄りつかない森の中で、ただ異形のオブジェだけが取り残され、不気味な沈黙を保っている。
猿飛仙人村(だるまの里)の心霊現象
猿飛仙人村(だるまの里)の心霊現象は、
- 老婆の霊が現れる
- 夜中にだるまの目が光るという目撃談
- 誰もいないはずの森の中で声がする
- 放置されただるまが勝手に移動しているという噂
である。以下、これらの怪異について記述する。
この地に現れるとされる老婆の霊は、森の奥にひとり佇むように現れるという。
白髪を振り乱し、笑っているのか泣いているのか分からないような表情で、だるまのオブジェをじっと見つめている姿を見たという証言がある。
あたりには常に湿った空気が漂い、鳥のさえずりも聞こえないという。
また、夜に訪れた者の話によると、「だるまの目が赤く光った」「フラッシュも使っていないのに写真に光る目のようなものが写った」など、物理的な異常も報告されている。
さらに、森の中を歩いていると、後ろから小さな笑い声や「こっちへおいで」といった囁き声が聞こえるという。
周囲を見渡しても誰もおらず、音だけがついてくる……そんな体験談が複数ある。
最も奇妙なのは、同じ場所に置かれていたはずのだるまのオブジェが、数日後には移動していたという目撃報告である。
誰かが悪戯で動かした可能性もあるが、道なき森の奥で、重たい石製のオブジェが動いているとしたら、それはただの偶然では済まされない。
猿飛仙人村(だるまの里)の心霊体験談
ある探索者の話によれば、日没直後に現地を訪れた際、人気のない森の中に、まるで何かが自分の足音に合わせて歩いているかのような音を感じたという。振り返っても誰もいない。
ただ、無数のだるまがこちらを見つめているような錯覚を覚えた。
その中のひとつ、顔の一部が崩れた赤いだるまの前に立った瞬間、頭の奥で「…なぜ、捨てた…」という声が響いた。
錯覚だと思おうとしたが、その直後、誰かの指が首筋に触れた感触を受け、慌てて現場を離れたという。
彼はそれ以降、夢の中であの崩れただるまが現れるようになったと語る。
猿飛仙人村(だるまの里)の心霊考察
猿飛仙人村が心霊スポットとされる最大の要因は、その異様な造形物が放つ「視線の圧力」である。
だるまは本来、縁起物であるが、数多くの無機質なだるまが森の中で朽ち果てていく姿は、まるで忘れ去られた怨念の象徴のようにも見える。
また、この場所が度重なる移転と閉鎖を繰り返していることも、負のエネルギーの蓄積を助長していると考えられる。
「七転び八起き」という前向きな言葉に反して、最後には“起き上がれなかった場所”として打ち捨てられたこの地には、何かしらの因縁があるのではないだろうか。
人の記憶から消え去ろうとしているこの公園跡に、何かが居ついてしまったとしたら──それはきっと、かつて笑い声が響いた日々を忘れられず、今もひとり、だるまたちの間を彷徨っているのかもしれない。
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