東雲公園は四季のバラが咲き誇る美しい公園として知られている一方で、墓地や動物慰霊碑が隣接する立地から、昔より奇妙な影の目撃談や不可解な気配がささやかれてきた場所である。今回は、東雲公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
東雲公園とは?

東雲公園は平成14年に開園した公園であり、堺市駅からほど近い位置にある。
園内には約60種類・1,300株のバラが植えられ、春と秋には一帯を華やかに彩るローズガーデンが広がっている。
ヨーロッパ風の回廊や噴水が整備され、昼間は人々が集い、憩いの場として賑わう空間である。
しかし一方で、公園の東側には大きな墓地が隣接し、北側には動物指導センターと慰霊碑が存在する。
その立地のためか、開園以来、園内の一部で奇妙な目撃談がささやかれるようになった場所でもある。
東雲公園の心霊現象
東雲公園の心霊現象は、
- 墓地近くの滑り台の周辺で黒い影が立っている
- 夜間、公園の奥から動物の鳴き声のような声がする
- ベンチ付近で、人の気配だけが残るような冷気を感じる
- 早朝、公園北側で何かが横切るのを見たという証言がある
である。以下、これらの怪異について記述する。
墓地に最も近い位置にぽつんと置かれた滑り台は、昼間は子どもたちが遊ぶ平凡な遊具である。
しかし、日が落ちるとその周辺だけ空気が変わると語る者が多い。
人影がないにもかかわらず、滑り台の裏で“誰かが立っている”ような気配が漂うという。
公園を歩いていた人物が、滑り台の側を通った瞬間だけ視界の端に黒い影がよぎり、振り返っても何もいなかったという証言が複数存在する。
また、公園北側には動物指導センターがあり、門の奥には動物の慰霊碑が建てられている。
深夜になると、公園のどこからともなく猫のような鳴き声が響き、しかし姿を確認できないことが多いという。
野良猫の可能性もあるが、その声は時に“人のすすり泣き”のように聞こえると語る者もいる。
ベンチのある一角では、夜間にだけ冷たい風が吹き抜ける現象が知られている。
周囲に風が動く要素がないにも関わらず、自分のすぐ脇を“誰かが通ったような気配”だけが残るという体験談が寄せられている。
朝方、公園北側で“何かが走り抜けた”という証言もある。
人型に見えた、犬のようでもあった、と証言はまちまちだが、いずれも明確に姿を捉えることができなかった点で共通している。
東雲公園の心霊体験談
ある利用者は、夕暮れ時にローズガーデンを散歩していた際、滑り台の方向からずっと視線を感じていたという。
気のせいだと思いそのまま歩き続けたが、ふと横目に“白いものが滑り台の側から動いた”ように映った。
しかし正面を向いても誰の姿もない。
次の瞬間、背後から風が抜けたかと思うと、ほんの一瞬だけ鼻腔に土の匂いと線香の香りが混じったような匂いが漂い、強い寒気に襲われたという。
その後、公園を出るまでずっと、足音のような気配が背中の少し後ろに張り付いていたと語られている。
東雲公園の心霊考察
東雲公園の心霊現象は、立地の特殊性による心理的作用の影響が大きいと考えることができる。
東側に広がる墓地、北側の動物慰霊碑、そして夜間に人気の少ない広い園内――これらが組み合わさることで、人々の感覚が敏感になりやすく、影や気配を“存在があるもの”として捉えやすくなる可能性は高い。
しかしながら、特定の場所――滑り台周辺や北側の一角――で複数の目撃例や体感報告が集中している点は無視できない。
単なる偶然にしては証言の位置が重なりすぎており、園内のどこかに“気配が濃くなる場所”が存在している可能性も否定できない。
墓地に隣接した空間であることを踏まえると、公園の明るく西洋的な雰囲気とは裏腹に、静かな時間帯には別の層の気配が現れやすい場所であると言えるだろう。



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