岡山県備前市の山間に、ひっそりと存在する旧閑谷トンネル。現在は歩行者と自転車専用となったその古い隧道には、かつて女性が首を吊ったという噂や、火葬場だったという不気味な伝聞が残されている。今回は、閑谷隧道(旧閑谷トンネル)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
閑谷隧道(旧閑谷トンネル)とは?
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閑谷隧道(しずたにずいどう)は、岡山県備前市に存在する旧道のトンネルである。
1924年(大正13年)に竣工し、かつては旧吉永町と国道2号を結んでいた重要な経路であった。
現在は1992年に新しいバイパストンネルが建設されたことにより、旧道の一部として歩行者・自転車専用道に姿を変えている。
この隧道は、国の特別史跡である「旧閑谷学校」の石垣沿いを少し進んだ先にあり、今では車の通行はできない。
鬱蒼とした山林と歴史ある構造物の中に沈むその姿は、どこか異様な気配を漂わせている。
閑谷隧道(旧閑谷トンネル)の心霊現象
閑谷隧道(旧閑谷トンネル)の心霊現象は、
- 女性の霊が現れる
である。以下、これらの怪異について記述する。
この閑谷隧道では、夜になると女性の霊が出現すると噂されている。
特に、トンネル中央付近で誰もいないのに肩を叩かれた、背後から誰かの視線を感じたといった証言が多く寄せられている。
霊の正体とされるのは、かつてこの場所で首を吊って命を絶った女性であるという。
一説によると、失恋や家庭内の事情で絶望した若い女性が、誰にも知られぬようひっそりとこの隧道で命を絶ったのだという。
また、一部ではこの場所がかつて火葬場であったという話もささやかれている。
だが、公式な記録や物証は確認されておらず、信ぴょう性は薄い。
それでも、この「火葬場跡地説」が加わることで、閑谷隧道に対する不気味さは一層際立っている。
閑谷隧道(旧閑谷トンネル)の心霊体験談
ある女性の証言である。
彼女が夜、一人でこの隧道を歩いていたとき、対向から歩いてきた酔っ払った夫婦に突然怒鳴られたという。
そして、男が手に持っていたバールのような工具を振り回し、彼女に襲いかかろうとした。
「霊の仕業というより、人間の狂気のほうが恐ろしい」と彼女は語る。
しかし、場所が場所である。女一人で歩くには、あまりにも不穏であった。
しかも、誰かに見られているような気配は、夫婦とは別に確かに感じたという。
閑谷隧道(旧閑谷トンネル)の心霊考察
閑谷隧道にまつわる心霊の噂は、ただの都市伝説と切り捨てるにはあまりにも多くの証言が寄せられている。
女性の霊が出るという噂は、過去の自殺者の存在と強く結びついており、現代になっても夜間にこの場所を訪れる者は少ない。
また、火葬場跡地という説が事実であれば、この地が「魂の境界」となっていた可能性も否定できない。
古くから死者と関わりの深い土地は、時間が経ってもなおその気配を封じ込めることができず、何かを引き寄せ続けるのかもしれない。
閑谷隧道の構造そのものが、外界からの音や光を遮断し、訪れる者の感覚を狂わせる要因ともなっている。
こうした物理的閉塞感と心理的不安が交錯することで、霊的現象がより強く知覚されるのではないだろうか。
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