須波麻神社は、平安時代から続く由緒ある神社でありながら、かつて境内裏に存在した防空壕にまつわる怪異が語り継がれている場所である。今回は、須波麻神社にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
須波麻神社とは?

須波麻神社は大阪府大東市中垣内に鎮座する古社であり、平安時代の「延喜式神名帳」に名を記した式内社である。
主祭神は大国主命で、出雲信仰とのつながりが古くから語られてきた。
社名の「須波麻」は「渚浜」を意味し、かつて周辺一帯が水辺であった名残を示すものである。
境内には保存樹木に指定されたクロガネモチの古木が根を張り、長い時の流れを感じさせる。
社殿裏にはかつて防空壕が掘られており、地域住民の避難場所として使用されていたが、後に埋め戻され現在は痕跡だけが残る。
この防空壕と周囲の藪が、奇妙な噂の発端となったとされている。
須波麻神社の心霊現象
須波麻神社の心霊現象は、
- 白い服を着た女性の幽霊の目撃
- 防空壕跡周辺での異様な人影
- 老婆の霊の目撃
- 境内周辺に現れる動物霊
である。以下、これらの怪異について記述する。
白い服の女性の霊
最も知られている噂は、かつて防空壕があった藪の奥に、白い服を着た女性が立っていたという目撃談である。
戦時中、この防空壕は空襲の際に住民が身を寄せた場所であった。
しかし全員が助かったわけではなく、空襲で命を落とした者もいたと伝えられている。
そのせいか、埋め戻された今もなお、夜になると藪の奥から白い影がじっとこちらを見つめていたという証言がある。
さらに、防空壕がまだ残っていた頃、入口の前に「白い服が綺麗に畳んで置かれていた」という奇妙な噂もあった。
誰が置いたのか、なぜ綺麗に畳まれていたのか、理由は分かっていない。
防空壕跡の人影
防空壕が埋め戻された後も、その周辺を歩くと「背後に誰かが立った気配がした」「藪の奥から白っぽい影がすっと動いた」と語る人がいる。
ライトで照らしても何も映らず、足音も残らないことから、実体を伴わない存在ではないかと恐れられている。
老婆の幽霊の噂
境内の隅に置かれた古い石灯籠の近くで、腰の曲がった老婆の影を見たという声がある。
はっきり目に見えるわけではなく、月明かりに薄く浮かぶ程度であるため、見た者の多くは「最初は人だと思ったが、瞬きした瞬間にいなかった」と証言する。
動物霊の目撃
周辺には古い墓地や動物霊園が点在しており、境内の端でこちらをじっと見つめる四つ足の影があったという報告がある。
近づくとすっと霧のように消えるため、人間の目の錯覚とは言い難いと語られている。
須波麻神社の心霊体験談
ある参拝者は、昼間に裏の藪へ足を踏み入れた際、ひんやりとした空気に包まれたという。
周囲は晴れており気温も高かったが、その一角だけ妙に冷たく、風もないのに葉が細かく揺れていた。
立ち止まって耳を澄ませると、藪の奥から「衣擦れの音」のような微かな擦れる音が聞こえたと語る。
また、別の参拝者は、境内の階段を降りる際、背後から軽く服を引かれた感覚があったと言う。
しかし振り返っても誰もおらず、周囲に人の気配すらなかったとのことである。
須波麻神社の心霊考察
須波麻神社が心霊スポットとして語られる背景には、戦時中の防空壕が大きく関係していると考えられる。
防空壕は地域住民の命をつなぐ場所であったが、同時に悲劇の場でもあった。
そこで命を落とした者の思念が土地に残り、それが白い服の女性の霊として語られ続けている可能性がある。
また、老婆や動物霊の噂は、周辺の墓地や動物霊園と結びついていると考えられる。
古社特有の厳かな空気と、長い歴史が積み重なった土地の記憶が、人々に「何かがいる」と感じさせるのだろう。
防空壕が埋め戻された後も霊の目撃談が絶えないことを踏まえると、この場所には過去の出来事が深く染み込み、時折その痕跡が姿を現すのではないかと推測される。
須波麻神社は単なる噂ではなく、歴史と記憶が交差する場所として、今も静かに佇んでいるのである。







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