熊本県八代市にある高島山・高島公園。普段は家族連れでにぎわうこの場所には、古くから“自殺の名所”としての一面が囁かれてきた。展望台に現れる女の霊、岩肌に浮かぶ自殺者の顔、そして首のない人影――地元で語り継がれる数々の怪異。今回は、高島山・高島公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
高島山・高島公園とは?

高島山・高島公園は、熊本県八代市の市街地から西へ約3km、標高33mの小高い山に整備された公園である。
昭和50年に整備され、展望台、運動広場、遊具エリア、神社や観音像、磨崖仏などが点在し、地域住民にとっては自然と憩いの場として親しまれている。
山の山頂には貯水タンクを兼ねた展望台があり、八代平野や八代海を一望できるが、その美しさの裏には、誰もが知る“陰”の顔が存在している。
ここは、古くから自殺の名所としても知られており、特に“首つり”というキーワードが常に付きまとう場所でもある。
高島山・高島公園の心霊現象
高島山・高島公園で語られる心霊現象は、
- 首つり自殺の名所である展望台に女性の霊が出る
- 展望台近くの岩肌に“自殺者の顔”が浮かび上がる
- 柵の中に現れる“首なし人影”の目撃談
- 展望台周辺で発生する原因不明の物音や気配
- すべての“岩の顔”を見つけると拐われるという噂
- 霊感の強い者が訪れると強烈な気配に襲われる
である。以下、これらの怪異について記述する。
展望台に現れる“女の霊”
高島山の山頂にそびえる展望台では、夜な夜な白い服を着た女性が立ち尽くしているのが目撃されている。
彼女は何も語らず、ただ眼下の景色を眺めているだけなのだが、その足元に視線を落とすと、空中に浮かんでいるかのように見える。
首を吊って亡くなった女性の霊ではないかと囁かれている。
岩肌に浮かび上がる“顔”
展望台の周囲には、削れたような岩肌が点在している。
その中に、まるで苦悶の表情を浮かべた人の顔が浮かび上がって見える箇所があるという。
ひとつ、ふたつ……数を数えてはいけない。
すべての“顔”を見つけてしまうと、“あの世”へ連れて行かれるという噂もある。
柵の中に立っていた“首のない人影”
夜遅く、普段なら閉じられているはずの展望台の柵の中に、ひとりの人影がいた。
よく見るとその人影には首がない。
実は過去に、この展望台で首吊り自殺をした人物の遺体が長期間発見されず、腐敗が進んだことで首と胴体が分離してしまったという凄惨な逸話が残っている。
今でも、その魂が彷徨っているという。
音なきはずの場所に響く異音
誰もいないはずの展望台で、「ガタガタ」「ゴトン」という何かがぶつかるような音が突如響くという報告が多い。
風もなく、人もいない。
それなのに耳元で音が聞こえるのだという。
霊感の強い者がこの場を訪れると、終始“何か”に見られているような重苦しい気配を感じ続けるという。
高島山・高島公園の心霊体験談
ある者が夜に高島山を訪れ、展望台に登ったときのことである。
誰もいないはずの柵の内側に、妙な人影が立っていた。
その人影は、こちらに気づいた様子もなくじっとしていたが、よく見ると“首がなかった”という。
声を上げそうになった瞬間、視界から忽然と消えた。
また別の体験者は、昼間に訪れた際、連れの者が「さっきからずっと何かの音がする」と訴えた。
ゴトン、ガタガタと何かが落ちるような音が聞こえ、誰もいない方向からだったという。
自身は何も感じなかったが、その場にいた全員が不安に駆られ、早々に退散したという。
高島山・高島公園の心霊考察
高島山・高島公園は、もともとは海に浮かぶ島だったとされ、そこには古くから信仰の対象となる観音像や神社、慰霊碑などが点在している。
霊的なエネルギーが集まりやすい“土地”である可能性が高い。
さらに、展望台が自殺の名所となっている事実は、この場所に“負の念”が長く滞留していることを示している。
死者の無念は“場”に刻まれ、時間を越えて影響を及ぼす。
特に、首つり自殺という形態は、霊がこの世に執着しやすく、怨念を持って現世に残留しやすいとも言われている。
また、“顔をすべて見つけると拐われる”という伝承は、まさに“見てはいけないもの”への警告であり、軽い気持ちで近づくことへの戒めとも取れる。
昼間は子供たちの笑い声が響くこの公園も、日が沈めば様相は一変する。
高島山・高島公園には、今なお成仏できぬ魂がひっそりと佇んでいるのかもしれない。
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