大阪府摂津市。
JR京都線の高架下、千里丘駅と岸辺駅のほぼ中間に位置する「竹ノ鼻ガード」は、地元では単なる“抜け道”として使われている地下道である。
だが一方で、この場所は
「赤ん坊を抱いた女性の霊が出る」
という噂と結びつき、心霊スポットとして語られることがある。
本記事は、幽霊の存在を断定しない。
扱うのは、竹ノ鼻ガードにまつわる心霊の噂と、なぜこの地下道が“そう語られてしまう場所なのか”という構造である。
竹ノ鼻ガードとは?

竹ノ鼻ガードは、JR京都線の線路群の下をくぐる地下道である。
貨物線を含む複数の線路が頭上を走っており、ガード下としてはかなり低い天井と細い横幅を持つ。
主な特徴は次の通りだ。
- 高さ制限は約2.1mと低い
- 車道と歩行者通路が極端に近い
- 直線だが見通しは悪く、圧迫感が強い
- 地下道の横を山田川が流れている
現在はLED照明により明るさは改善されているが、2013年以前は暗く、湿気と汚れが目立つ場所だったと語られている。
昼間でも狭さは変わらず、初めて通る人ほど「本当に通って大丈夫なのか」と一瞬ためらう構造をしている。
竹ノ鼻ガードの心霊の噂
この地下道で語られている噂は、主に次のようなものだ。
- 赤ん坊を抱いた女性の霊が現れる
- 地下道付近で、過去に列車への飛び込み自殺があった
- 女性は赤ん坊と共に亡くなったという話がある
- 夜間、視界の端に人影が見えたという証言
- 通過中に背後から気配を感じる
特に印象的なのは、
「赤ん坊を抱いている」という具体的な設定である。
この噂は、単なる人影や白い服といった曖昧な存在ではなく、
“母子”という強い感情を伴うイメージで語られる。
※上記はいずれも噂として流通している話であり、事実関係を示すものではない。
竹ノ鼻ガードが心霊スポットとされやすい理由
竹ノ鼻ガードが心霊スポット化しやすい理由は、怪談の内容そのものより、場所の条件にある。
1. 低さと狭さが生む圧迫感
天井が低く、壁との距離も近い。
人は身体的に圧迫される空間で、無意識に警戒心を高める。
警戒心が高まった状態では、
音・影・風圧の変化が「何かいる」に変換されやすい。
2. 鉄道と地下という“逃げにくさ”
頭上を列車が通過する振動音、反響する走行音。
地下道という構造そのものが、**「閉じ込められる感覚」**を生む。
逃げにくい場所では、人は想像力を“最悪の方向”に使いやすい。
3. 水場の存在が噂を補強する
地下道のすぐ横を流れる山田川。
水辺は、古くから「霊が集まりやすい場所」として語られてきた。
水・地下・鉄道という要素が重なることで、
噂は“それらしく”成立してしまう。
4. 母子のイメージが記憶に残りやすい
赤ん坊を抱いた女性という設定は、
恐怖よりも先に感情的な違和感を生む。
強い感情を伴う噂ほど、人から人へ伝わりやすく、形が固定されやすい。
口コミで多い印象
実際の口コミで多く語られているのは、心霊よりも次の点である。
- とにかく狭くて怖い
- 車で通ると壁が近くて緊張する
- 初見では引き返したくなる
- 昔はもっと暗くて不気味だった
中には
「スターウォーズのデススターの溝みたい」
と表現する声もあり、恐怖というより“異様さ”が印象に残る場所であることが分かる。
夜に通るなら注意点
竹ノ鼻ガードは、心霊以前に物理的に注意が必要な場所である。
- 車両のすれ違いは非常に危険
- 高さ制限を超える車両は通行不可
- 歩行者と車の距離が近い
- 雨天時は路面が滑りやすい
噂の確認目的で夜に通るほど、
“怖さ”より先に“事故のリスク”が勝つ。
無理に通る必要はなく、可能なら別ルートを選ぶのが現実的である。
まとめ
竹ノ鼻ガードは、JR京都線の下をくぐる低天井・狭幅の地下道である。
赤ん坊を抱いた女性の霊が出るという噂があり、水場や鉄道、自殺の話と結びついて語られている。
幽霊の存在は断定できない。
だが、
- 圧迫感
- 地下構造
- 鉄道の振動音
- 水辺
- 感情を刺激する噂設定
これらが重なることで、
「通るだけの道」が、夜になると別の顔を持ってしまう。
竹ノ鼻ガードは、
心霊スポットというよりも、
噂が生まれやすい条件を備えた場所として語られているのかもしれない。







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