岡山県笠岡市にある天神社(行者山の廃稲荷大明神)は、平安時代の血なまぐさい歴史とともに、今なお不可解な現象が語り継がれる場所である。今回は、天神社(行者山の廃稲荷大明神)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
天神社(行者山の廃稲荷大明神)とは?
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天神社は岡山県笠岡市の行者山に鎮座していた稲荷大明神である。
行者山は地元では「洲山(すやま)」とも呼ばれ、かつて陶山氏が治めた平安時代の城山であったという。
近隣の金浦湾一帯は源平合戦の舞台となり、数多の兵が血を流した場所でもある。
この稲荷大明神は、今や朽ち果てた社殿が崩れかけ、窓ガラスは割れ放題で内部の祭壇が露わになっているという話だ。
長らく人々の手が入らず荒れ放題であり、その周囲には小さな祠が点在し、地元の者か遍路の者か分からぬが小銭が供えられている。
春には桜が見事に咲き誇る花見の名所として知られるが、その裏には血生臭い歴史と不気味な噂が絶えない。
天神社(行者山の廃稲荷大明神)の心霊現象
天神社(行者山の廃稲荷大明神)の心霊現象は、
- 崩れかけた社殿内で男性の霊が目撃される
- 建物内からラップ音が響く
- 誰もいないはずの場所で足音や気配を感じる
- 社殿の周囲に佇んでいると、何者かが近づいてくる感覚に襲われる
である。以下、これらの怪異について記述する。
この稲荷大明神を訪れた者は、最初こそただの廃屋を見物するような軽い気持ちで足を踏み入れる。
だが、しばらくその場に留まっていると、どこからともなくパキ…パキ…という木が割れるような音が響き出す。
周囲には他に誰もいないのに、確かにその音は社殿の内部から聞こえる。
やがて、その場に立つ者は背後や社殿奥からじっと見つめられるような圧迫感を覚えるという。
足を踏み入れたが最後、誰もいないはずの祭壇脇にぼんやりと立つ男の姿を見た者も少なくない。
また、壊れた窓から覗き込むと、荒れ果てた内部に置き去りにされた古びた洗濯機が不気味に口を開けている。
この洗濯機の付近から中へ入れそうにも見えるが、一歩踏み込むのをためらわせるほど、異様な気配が漂っている。
天神社(行者山の廃稲荷大明神)の心霊体験談
実際にこの場所を訪れた者の話によると、最初は友人同士で面白半分に見に来ただけであった。
しかし社殿前に立ち、祠に置かれた小銭を眺めているうちに、背後で「ザッ」と落葉を踏みしめるような音が聞こえたという。
振り返っても誰もいない。だが確かに音は繰り返され、やがて自分のすぐ後ろまで近づいてくるように感じられた。
逃げるように車へ戻ったが、その後も後部座席から視線を感じ続け、家に帰っても数日は夜中に目を覚ましてしまったという。
天神社(行者山の廃稲荷大明神)の心霊考察
天神社(行者山の廃稲荷大明神)には、平安時代から続く血の歴史がある。
源平の争いで討ち死にした兵士の霊が、いまだに遍路道を彷徨い、朽ち果てた稲荷大明神に手を合わせているのかもしれない。
あるいは、長年放置され荒れ果てた神域そのものが、人々の恐れや畏敬を飲み込み、形を持たぬ何かを生み出してしまったのではないかとも考えられる。
いずれにせよ、軽い気持ちで足を踏み入れるにはあまりに重い場所であることは間違いない。
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