宮崎市の中心部に位置し、桜の名所として知られる天神山公園。しかしこの場所には、かつて存在した心霊ホテルや戦時中の慰霊塔、自殺者の多さなどから、数々の心霊現象が語られている。今回は、天神山公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
天神山公園とは?

天神山公園は、宮崎県宮崎市の中心部に広がる緑豊かな都市公園である。
春には桜が咲き誇り、秋にはどんぐり拾いを楽しむ親子連れの姿も多く見られる。
展望台からは市街地が一望でき、レジャースポットとしても親しまれてきた。
しかしその一方で、第二次世界大戦中の空襲で犠牲になった人々を祀る慰霊塔が建てられており、またこの場所で命を絶った者も多いことから、天神山公園は“地元の心霊スポット”としても知られるようになった。
天神山公園の心霊現象
天神山公園の心霊現象は、
- 慰霊塔の付近で現れる女性の霊
- 展望台周辺に立つ、赤い唇だけがはっきり見える女の霊
- 廃墟と化していた旧・心霊ホテルでの怪現象
- しとぎばし周辺で聞こえる、誰もいないはずの足音
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、最もよく語られるのが「女性の霊」の目撃情報である。
特に慰霊塔の近くでは、夕暮れ時に白いワンピースを着た長髪の女性が立ち尽くしている姿が目撃されている。
誰かが近づこうとすると、霧のようにその姿はふっとかき消えるという。
展望台周辺では、廃墟時代の名残をとどめるかのように、ある“顔だけの女”が目撃されるという。
風化した旧ホテルの窓に、目と鼻が真っ黒にくぼんだ女の顔が浮かび上がるのだ。
しかし不思議なことに、唇だけは異様に鮮やかな赤で、真夜中の暗闇の中でもはっきりと見える。
その唇が、にやりと歪んだ瞬間を見たという者もいる。
かつてこの場所には「宮崎天神山ホテル」という有名な心霊ホテルが存在した。
昭和41年に「ホテル白亜館」として開業し、後に別館も建てられ、2棟の宿泊施設として営業していたが、1976年にねずみ講として名を馳せた「天下一家の会」に買収され、その後破産。建物は長らく廃墟として放置され、「心霊スポット」として噂されるようになった。
その廃ホテルで肝試しをした若者たちは、誰もいないはずの廊下から響く足音、階段を上る気配、部屋の中からじっと見つめる視線を感じたと語っている。
そして、先述の“赤い唇の女”を目撃した者は、その夜、悪寒に襲われ高熱を出し、しばらく体調が戻らなかったという。
なお、ホテルは2006年に完全に解体されたが、現在もその跡地周辺、特に展望台からしとぎばしにかけてのエリアでは、霊的な異変が続いているとの報告がある。
天神山公園の心霊体験談
実際にこの公園を訪れた者の証言がある。
ある女性が友人と深夜の展望台を訪れた際、背後から「帰って」と、誰かに囁かれたという。
振り返ってもそこには誰もおらず、ただ冷たい風だけが吹き抜けていた。
その声ははっきりと女性のもので、すぐそばで言われたようなリアルさがあったという。
また、昼間であっても慰霊塔の周囲ではスマートフォンのカメラが作動せず、突然シャットダウンする現象が起きたとの報告もある。
天神山公園の心霊考察
天神山公園が心霊スポットとして語り継がれる理由は、その歴史的背景にある。
戦時中の死者を祀る慰霊塔、自殺の多発、そして“呪われたホテル”として名高かった宮崎天神山ホテルの存在。
それらすべてが、土地に深く根を下ろす「念」を生み出したのではないかと考えられる。
特に「赤い唇の女」は、単なる霊の出現ではなく、何らかの強い執着や怨念を帯びた存在である可能性が高い。
目と鼻が黒く塗り潰されたように見える点も、顔の認識を拒まれるかのような不気味さを演出しており、“見てはいけない何か”に触れてしまったのではないかと思わせる。
公園としては今も多くの人に利用されているが、特定の時間帯、特定の場所では、今も「何か」がそこに潜み続けているようだ。
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