兵庫県朝来市の山間部、ダム湖へと続く道中にある多々良木トンネル。
昼間は緑に包まれた静かな林道トンネルだが、夜になると空気は一変するという。
近隣の多々良木ダムや黒川ダムと結びつき、「自殺者の霊が現れる」「水滴が血に変わる」「電波が遮断される」といった噂が語られてきた。
本記事は幽霊の存在を断定するものではない。
語られてきた噂や体験談を整理し、「なぜこの場所が心霊スポットとして定着したのか」を環境・心理の両面から考察する。
多々良木トンネルとは?

多々良木トンネルは、山間のダム湖周辺道路にある比較的短いトンネル。
周囲は杉林と急斜面に囲まれ、昼でもやや薄暗い。
近隣には多々良木ダム、さらに上流側には黒川ダムがあり、「ダムとトンネル」という組み合わせ自体が物語を帯びやすい構造を持っている。
夜間は街灯も少なく、車通りもほとんどない。
“人の気配が消える場所”という条件がそろっている。
多々良木トンネルで語られる心霊の噂
この場所で広まっている代表的な噂は次の通り。
- 多々良木ダムで自殺した霊がトンネルに現れる
- トンネル内で「ポチャン」と水音がする(雨は降っていない)
- 歩いていると水滴が体に落ちる
- トンネルを出ると体に血の跡がついている
- 入口に女の霊が立っている
- 電波やFMラジオが遮断される(電磁波が発生しているという噂)
共通しているのは「目に見えないもの」と「身体への影響」。
音・水滴・電波といった“感覚に直接触れる要素”が中心になっている。
※いずれも投稿・口コミレベルの噂であり、事実を確認するものではない。
口コミの傾向
投稿を整理すると、大きく4つの方向に分かれる。
1)霊の目撃系
「入口に女の霊が立っているらしい」というシンプルな目撃型。
2)ダムと自殺の結びつき
「毎年自殺者がいる」「公表されていない」など、
“隠されている話”として語られるタイプ。
3)電波・電磁波の噂
FMラジオがトンネル出入口で一時的に遮断されることから、
「電磁波が発生している」「身体に悪い」と発展する話。
4)否定・冷静派
長年通っているが何もない、という声や、
野生動物や自然現象を指摘する声も存在する。
つまりこの場所は、「恐怖の確信」よりも、
ダムという舞台装置が噂を増幅させる構造が強い。
多々良木トンネルの体験談の概要
ある男性の兄の体験談として語られた話。
深夜、友人と心霊スポット巡りでダム方面へ向かい、
噂のトンネルを通過。何も起きず拍子抜けする。
しかしトンネルを抜けた直後、
カーブミラー付近に佇む人影を目撃。
そのまま駐車場へ移動。
そこで鳴った電話。
参加していないはずの女性の同僚からの着信。
彼女はこう言ったという。
「福ちゃんの後ろ、めっちゃ賑やかで女の人の笑い声してた」
車内は二人だけだったはず。
だが“電話越しには複数の気配”があったという。
この話の核心は、視覚よりも音である。
そしてトンネルの噂もまた、水音・笑い声など“音”が中心だ。
なぜ多々良木トンネルは心霊化しやすいのか
1)ダム+水域の不可視性
水は「何かが沈んでいるかもしれない」という想像を生む。
ダムとトンネルが近接していることで、
物語は自然に接続される。
2)トンネル特有の音響効果
トンネル内部では、水滴音や車の反響が強調される。
実際にFM電波が一時的に弱まることも構造上あり得る。
それが“異常”として語られる。
3)山間部の孤立感
夜間はほぼ無人。
霧・闇・人工物(ダム・トンネル)という非日常的な組み合わせが、
心理的緊張を高める。
4)「自殺の名所」というラベル効果
一度ラベルが貼られると、
あらゆる違和感がその物語に回収される。
現実的な注意点
・夜間は街灯が少なく、視界不良
・野生動物の飛び出し
・電波が弱い区間あり
・路面の湿り・落石の可能性
霊的な危険以前に、物理的リスクが存在する。
特に深夜の徒歩移動は推奨されない。
まとめ
多々良木トンネルは、
多々良木ダム・黒川ダムと結びつきながら噂が形成された場所である。
語られるのは、水音・血痕・笑い声・電波遮断。
いずれも「感覚の揺らぎ」によって成立する怪談だ。
幽霊を断定する材料はない。
しかし、山奥のダムとトンネルという舞台は、人の想像力を強く刺激する。
怖さの正体は、
霊そのものではなく、
「見えない」「聞こえるかもしれない」という余白なのかもしれない。


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