黒髪山排水機場｜ウワサの心霊話

奈良県奈良市にひっそりと存在する黒髪山排水機場。この場所は、忘れ去られたかのようにネット上でも情報が少なく、だが一部の者の間では、恐ろしいウワサが囁かれているという。今回は、黒髪山排水機場にまつわるウワサの心霊話を紹介する。

黒髪山排水機場とは？

黒髪山排水機場は、奈良市内の黒髪山付近に位置している。

近隣には、かつて両墓制が実施されていた奈良阪町があり、歴史的背景とともに死と隣り合わせの土地柄であったことがうかがえる。

その名称については「排水機場」とも「配水場」とも言われており、地域によって呼び名が異なるようである。

正確な由来は不明だが、それ自体がこの場所にまつわる曖昧さと不気味さを際立たせている。

黒髪山排水機場の心霊現象は、

である。以下、これらの怪異について記述する。

最も多く語られるのが、女性の霊の目撃談である。

夜にふと通りかかると、排水機場の暗がりからじっとこちらを見つめる白い影が現れる。気づけば背後に立っていたという証言もある。

また、周囲を歩いていた人物が、突然「腕を掴まれたような感触」を覚えたという話もある。

しかし、その場には誰もおらず、ただひたすらに空気が重く、冷たく沈んでいたという。

さらに、この施設のそばにある黒髪山で、過去に殺人事件が起き、犯人が遺体をこの排水機場へ遺棄したという未確認の噂がある。

事件の詳細や時期については記録が見当たらず、情報は意図的に消されたかのように断片的である。

奇妙なのは、Googleマップのストリートビューでこの地点を確認しようとすると、現実とは思えない異質な空間、いわば「backrooms」（不気味な迷路のような空間）のような無機質で不気味な景色が映し出されるという点である。

まるで現世と異なる場所に接続されてしまったかのような錯覚に陥る。

この場所を訪れた霊感の強い者の証言によれば、現地に近づいた瞬間、理由のない頭痛や吐き気を感じたという。

「確かに、ここは何かがいる」と断言し、慌ててその場を離れたとのことである。

地元住民の中には「近づかない方がいい」と暗に語る者もおり、口に出すことさえ避けられている印象を受ける。

黒髪山排水機場における心霊現象の数々は、明確な記録が存在しないがゆえに、その不確かさが恐怖を増幅させている。

死体遺棄の噂、謎の女性霊、視覚的に異常をきたすストリートビュー──どれをとっても、「何かがある」と感じざるを得ない。

記録されない事件、ネット上に残らない情報、語られない歴史。

これらが積み重なり、黒髪山排水機場は、現代においても「忘れ去られた心霊スポット」として、ひそかに恐れられ続けているのである。