かつて栃木県小山市に存在した東洋診療所は、廃墟となった後、「栃木三大廃病院」の一つとして名を馳せた有名な心霊スポットである。現在は解体されており、当時の姿は失われたが、その心霊話と噂は今もなお語り継がれている。今回は、東洋診療所にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
東洋診療所とは?
東洋診療所は、東洋医学と西洋医学を融合した「中西医結合」の診療を行う病院として、小山市に1970年代から存在していた。
内科、胃腸科、循環器科、放射線科など多岐にわたる診療科を持ち、人間ドックなどの総合的な医療を提供していた。
しかし、2000年代初頭に閉業し、その後廃墟化。建物には医療器具やカルテなどが残され、廃墟マニアや心霊ファンの間で注目を集めた。
しかしその一方で、不良の溜まり場や肝試しのスポットとなり、落書きや破壊行為が絶えなかった。
現在では解体され、跡地には別の施設が建設されているが、かつてこの診療所で起こった怪異や心霊現象の噂は根強く残っている。
東洋診療所の心霊現象
東洋診療所で報告されていた心霊現象は以下の通りである。
- 窓から外を見下ろす女性や少女の霊
- 肝試し中に足を引っ張られる現象
- 不気味なラップ音や奇妙な物音
- 医療器具やカルテにまつわる怪異
以下、これらの心霊現象について詳しく説明する。
窓から外を見下ろす女性や少女の霊
最も有名な心霊現象として、診療所の上階の窓から外を悲しげな表情で見下ろす女性や少女の霊が挙げられる。
この現象は複数の訪問者に目撃されており、「彼女たちは何かを訴えようとしているのではないか」と噂されている。
また、この霊は単体ではなく、複数いるという報告もある。
肝試し中に足を引っ張られる現象
廃墟時代、多くの若者が肝試しとして訪れていたが、その中には「何者かに足を引っ張られた」という体験談がいくつも存在する。
訪問者の多くは足元に何か冷たい感触を覚え、振り返ると誰もいない状況に恐怖を感じたという。
不気味なラップ音や奇妙な物音
診療所内部では、誰もいないはずの空間でラップ音や物音が聞こえることが頻繁に報告されていた。
これらの音は特定の部屋や時間帯に限定されるものではなく、建物全体に響き渡るように聞こえるという。
この現象は訪問者たちに強い不安感を与えた。
医療器具やカルテにまつわる怪異
診療所内には医療器具や患者のカルテがそのまま残されていたという。
特に、持ち帰ったカルテが原因で「見知らぬ番号から電話がかかってきて、返してほしいと言われる」という噂は多くの心霊ファンを震え上がらせた。
このような現象が「霊たちが自分たちの存在を忘れてほしくない」というメッセージだと考える人もいる。
東洋診療所の心霊体験談
ある訪問者が肝試しで東洋診療所を訪れた際、建物に入ると窓から誰かが見下ろしているのを目撃したという。
しかし、仲間の誰もそれを確認できなかった。
また、足音を聞いた後、突然足を引っ張られた感覚を覚えたが、周囲には誰もいなかった。
また、別の体験者はカルテを持ち帰った後、数日間不眠に悩まされ、何者かの視線を感じ続けたという。
最終的にカルテを診療所に戻すと、現象はピタリと収まったそうだ。
東洋診療所の心霊考察
東洋診療所の心霊現象は、閉業後に廃墟化したことによるものが多い。
病院という場所は、命の誕生と死が交錯する場であり、特に強い感情が残ると言われている。
そのため、この診療所にも患者や医療従事者たちの無念や後悔が霊的エネルギーとして留まっている可能性がある。
また、訪問者の心理状態も心霊現象を引き起こす一因となっていると考えられる。
廃墟という薄暗い環境、不気味な医療器具の存在、過去の心霊番組で取り上げられた情報などが恐怖を助長し、現象を体験したと錯覚させている可能性もある。
現在の東洋診療所
現在、東洋診療所の建物は解体され、跡地には別の事業所が建設されている。
そのため、かつてのような心霊現象は目撃されなくなってきているらしい。
しかし、廃墟時代に東洋診療所が人々に与えた恐怖は今も記憶に残り続けている。
コメント