山口県下関市高畑に残された「妻の家(跡地)」には、凄惨な事件の影と共に、今もなお彷徨う霊の存在が囁かれている。今回は、妻の家にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
妻の家(跡地)とは?
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妻の家とは、山口県下関市高畑の山あいにひっそりと佇んでいた一軒家のことである。
周囲には人目を避けるように竹藪が生い茂り、道を挟んだ反対側には壇ノ浦の戦いで敗れた平家の落人の墓とされる「平家塚」が存在する。
この家は2000年代半ばまで普通の家庭が暮らしていたが、突如として一家の消息が絶たれ、空き家となった。
現在では完全に倒壊しており、建物内部に入ることは不可能であるが、その残骸の中には日用品や写真、仏具などが散乱しており、家族がそこに暮らしていた痕跡が色濃く残されている。
最も恐ろしいのは、かつてこの家で妻が夫と娘を殺害した後、自らも命を絶ったというウワサである。
この話が本当であれば、この土地には家族三人分の怨念が染み付いていることになる。
妻の家(跡地)の心霊現象
妻の家(跡地)の心霊現象は、
- 白い服を着た女性の霊の目撃
- 浮遊する白い発光体
- 母娘の影が窓に映り込む心霊写真
- 常に見張られているような圧迫感と異様な空気
- 廊下に立ち尽くす少女の霊
- 家の内部に残された奇妙な写真と封印された夫の姿
- 突然聞こえる謎の物音
である。以下、これらの怪異について記述する。
この廃屋を訪れた者の多くがまず感じるのは、「空気の異常さ」である。
湿ったような重苦しさが肌にまとわりつき、何者かに常に見つめられているような感覚に襲われるという。
森の奥にぽつりと残る残骸の中に足を踏み入れた瞬間から、すでに何かが始まっているのだ。
窓には時折、母と娘と思われる二つの影が浮かび上がるとされ、撮影した写真の中には明らかにその姿が写り込んでいたという証言も存在する。
また、家の中には仏具や布団、家具がそのまま残されており、まるで住人が突然姿を消したかのような異様な状況である。
押し入れにきちんと畳まれた布団や、床に転がるアルバムには、母と娘の笑顔が映るが、その隣に写る夫の姿は一枚しかない。
そしてその唯一の写真には、紙が上から貼り付けられ、まるで存在そのものを封じ込めるかのような処置がなされていた。
この写真だけではない。
部屋には走り書きされたメモも散乱しており、そこには怒りとも狂気ともつかぬ言葉が連ねられている。
これが事件の前兆だったのだろうか。
廊下に少女がぽつりと立っていたという報告もある。
その姿は何も語らず、ただ訪れた者を見つめていたという。
その瞳の奥に映るものは、生者への怨みか、それとも何かを訴えようとする沈黙の叫びなのか。
妻の家(跡地)の心霊体験談
ある者は、山の中で迷い、偶然この家へとたどり着いた。日が落ち始めた頃、薄暗い窓から誰かの視線を感じたという。
その瞬間、足元の落ち葉がざわめき、どこからともなく女のすすり泣くような声が聞こえた。
恐怖でその場を離れようとしたが、身体が動かず、白い何かが視界の隅をかすめていったのを最後に、気を失ったという。
意識を取り戻したとき、辺りは夜の帳が下りていた。家の残骸からは、どこか懐かしさと共に得体の知れない怒りの気配が漂っていたという。
妻の家(跡地)の心霊考察
この家にまつわる心霊現象の多くは、強い感情に起因しているように思われる。
特に、夫の存在が写真から抹消されている点、そして家族三人の痕跡が今もなお残ることから、未練や恨みが強く残されていることは明白である。
白い服の女性は、おそらく妻本人であろう。
その霊が今も家の周囲を彷徨う理由は、家族への悔恨か、あるいは自身の行為に対する後悔であろうか。
廊下に現れる少女は、その巻き込まれた娘の魂なのかもしれない。
いずれにせよ、この土地には今なお強い負のエネルギーが渦巻いている。
家はすでに倒壊していても、その怨念は消えることなく、この地を訪れる者に静かに忍び寄ってくるのだ。
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