吉野川第十堰のウワサの心霊話

徳島県にある吉野川第十堰は、美しい景観を持つ歴史的な堰である。しかし、かつて多くの水死体が流れ着いたことから、地元では心霊スポットとして語り継がれてきた。日没後に漂う不気味な気配、霊感のある者が感じる圧迫感、そして水面に浮かぶ影――この場所には、今もなお消えぬ怨念が宿っているという。今回は、吉野川第十堰にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


吉野川第十堰とは?

吉野川第十堰の外観

吉野川第十堰は、徳島県板野郡上板町第十新田(北岸側)と名西郡石井町藍畑第十(南岸側)に跨る堰である。

本堰は、吉野川を分流するために設けられた固定堰であり、かつては「河口堰」とも呼ばれたが、実際の河口からは約14キロメートル離れている。

歴史的には、1672年(寛文12年)に阿波国徳島藩4代藩主・蜂須賀綱通の命により、徳島城の防御を固めるため、吉野川と別宮川を接続する水道の開削工事(新川掘抜工事)が行われたことに始まる。

その後、洪水により水路が拡大し、1932年(昭和7年)に正式に名称が改定されるまで、別宮川から流れ込む水が本流となった。

さらに、水稲栽培への影響を避けるため、1752年(宝暦2年)に水位をかさ上げする工事が行われ、当時の第十村(現・石井町)に因んで「第十堰」と呼ばれるようになった。

本堰は、当時の青石組みが今なお残り、歴史的価値と共にその景観の美しさを保っているのである。


吉野川第十堰の心霊現象

吉野川第十堰の心霊現象は、

  • 夜間に一変する重苦しい空気と不吉な冷気
  • 霊感のある者が感じる、圧倒的な圧迫感
  • 水面に浮かぶかのような、土左衛門の怨念を想起させる影の出現
  • 不自然な水音と、静寂の中に混じるかすかな呻き声

である。以下、これらの怪異について記述する。

まず、日が沈むとともに周囲の空気は一変し、重苦しく不吉な冷気が漂い始める。

晴れた昼間の穏やかな景観とは対照的に、夕刻以降はまるで空気そのものが生気を失い、どこか異界の気配を漂わせる。

霊感のある者は、近づいた際に自然現象では説明のつかない圧迫感を感じると語る。

また、古くから「土左衛門が流れ着く場所」として知られているが、これはかつて川の事故や自殺によって水死体が多数発見されたことに起因する。

昭和中期までは、川を流れるすべてのものが真っ直ぐ第十堰まで運ばれていたという事実は、今なおその場所に怨念を残す存在が潜んでいる可能性を示唆している。

実際、夜間に堰付近を歩く者は、ふと水面に映るかすかな影や、まるで誰かの視線を感じるといった体験をすることがある。

さらに、風がほとんどない静寂の中、突如として聞こえるかすかな呻き声や、水音に混じる不自然な雑音は、過去にこの場所で命を落とした者の怨念が現れているのではないかとささやかれている。


吉野川第十堰の心霊体験談

ある地元住民の証言によれば、夕暮れ時に徳島市から県道15号を経由して第十堰に向かった際、最初は美しい景観に心を奪われたという。

しかし、日が沈み始めた頃、突然周囲の空気が一変し、まるで何かに見張られているかのような不安感に襲われたと述懐している。

さらに、川面に浮かぶ影が一瞬、視界の端に現れたかと思えば、すぐに消えたという。

体調に異変を感じた彼は、急いでその場を離れたが、その後も夜間に同様の現象を体験したという証言が複数あり、地元では決して軽視できない心霊現象として語り継がれているのである。


吉野川第十堰の心霊考察

以上の現象を踏まえると、吉野川第十堰における心霊現象は、単なる自然現象や心理的錯覚だけでなく、長い歴史の中で積み重ねられた怨念が影響している可能性が高いと考えられる。

1672年に造られた堰は、蜂須賀綱通による大規模な土木工事の成果であり、その後の洪水や事故、自殺による水死体が多数発見された背景は、場所自体に深い悲哀と不吉なエネルギーを蓄積させたと推察される。

また、近年、堰周辺においては、霊感のある者が感じる圧迫感や、説明のつかない音、視覚的な異常現象が報告されており、これらは歴史的事実と相まって、地域独特の霊的な空気を形成していると考えられる。

現代においても、吉野川第十堰は、その歴史的背景と相まって、訪れる者に一層の恐怖を与え続ける心霊スポットとして、決して忘れ去られることのない存在である。


吉野川第十堰の地図

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