米本城跡では、村上氏をはじめとする戦国時代の武士たちの霊が目撃されるなど、多くの心霊現象が報告されている。今回は、米本城跡にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
米本城跡とは?
米本城(よなもとじょう)は千葉県八千代市に位置し、室町時代から戦国時代にかけて存在したとされる城である。
地元では「龍牙城」とも呼ばれており、周辺地域では有力な土豪であった村上氏の居城として知られている。
城の構造は、一の郭、二の郭、三の郭から成り、米本城は南北に300メートル、東西に150メートルに広がる平山城として栄えていた。
周囲には防御を固める空堀や土塁が築かれていたが、現在ではその大部分が消失し、城跡として残るのみである。
この城が歴史の舞台に登場したのは、村上氏が北条氏や比企氏などの有力な戦国大名と戦いを繰り広げたことによるものである。
特に勝田台での北条氏との戦いに敗れた村上氏は、城に戻ることができたわずかな兵士たちとともに、最終的には降伏することになった。
これにより、米本城はその重要な役割を失い、次第に歴史の中で忘れ去られていった。
米本城跡の心霊現象
米本城跡では、以下のような心霊現象が報告されている。
- 首のない武士の霊が現れる
- 夜中に馬の蹄の音が聞こえる
- 深夜3時に「村上様、村上様」と唱えると霊が出現する
- 霊を見た者が数日後に命を落とす
これらの現象は、城を守って亡くなった村上氏やその家臣たちの霊であると信じられている。
米本城跡の心霊現象で最も恐れられているのは、「首のない武士の霊」の出現である。
村上氏の落城に伴う激戦の最中、多くの武士が無念の思いで討ち死にしたとされ、その魂が城跡に残り、訪れる者に恐怖を与えていると言われている。
特に夜中の3時に「村上様、村上様、北条に勝ってくだされ」と唱えると、村上氏の霊が馬に乗り、まるで再び戦に向かうかのように現れるという。
また、城跡を訪れると突然、馬の蹄の音や武士たちのうめき声が聞こえることがあり、これを聞いた者はその後、数日以内に事故に遭うか、体調を崩すという話もある。
特に、城跡にある村上氏を称える碑を見た場合、必ずその場で礼をして帰らないと、呪われて命を落とすとされており、地元の住民は夜に城跡に近づくことを避けている。
米本城跡の心霊体験談
地元のある男性が、夜遅くに米本城跡を車で通り過ぎた際、助手席に誰も乗っていないはずなのに、突然霊の気配を感じたという。
彼は運転を続けたが、横に誰かがいるかのような感覚が強まり、恐怖に駆られた。彼はその後、米本城跡近くを通ることを避けるようになり、今でもその夜の出来事を恐れているという。
米本城跡の心霊考察
米本城跡の心霊現象は、落城時に無念の死を遂げた村上氏やその家臣たちの怨念が強く影響していると考えられている。
彼らが果たせなかった戦いへの執念が、今もなお城跡に残り続け、訪れる人々に恐怖を与えているのかもしれない。
特に村上氏を称える碑があることから、その碑を触れたり、敬意を払わない者が不幸に見舞われるという話は、強い霊的な力がその地に宿っている証拠とも言えるだろう。
米本城跡は歴史的にも重要な場所であり、その歴史とともに語り継がれる心霊話は、地元でも慎重に扱われている。遊び半分で訪れる者には、予期せぬ災いが降りかかるかもしれない。
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