島根県の奥深くに存在する「奥出雲おろちループ」。その名は日本神話のヤマタノオロチに由来し、美しい景観を誇る。しかし、この場所では数々の心霊現象が囁かれているという。今回は、奥出雲おろちループにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
奥出雲おろちループとは?

奥出雲おろちループは、島根県奥出雲町に位置する日本最大級の二重ループ道路である。
国道314号線の一部であり、標高差105メートルを克服するために設計された。
ループ区間には、坂根トンネル、新紅葉橋、冷泉橋、雲龍橋、平家トンネル、雲上橋、新三国橋、新平家橋、三井野大橋といった7つの橋と2つのトンネルが存在する。
1992年に開通したこの道路は、秋には紅葉の名所としても知られ、観光客が訪れる。
しかし、その美しさの裏には、多くの心霊現象が報告されている。
特に、自殺者の多い三井野大橋や、平家の落武者が出るとされる平家トンネルは、恐怖のスポットとして名を馳せている。
奥出雲おろちループの心霊現象
奥出雲おろちループでは、以下の心霊現象が報告されている。
- 三井野大橋での自殺者の霊の目撃
- 三井野大橋で繰り返し飛び降りる霊の出現
- 平家トンネルでの落武者の霊の目撃
これらの怪異について、以下に記述する。
三井野大橋での自殺者の霊の目撃
三井野大橋は、奥出雲おろちループの中でも特に標高が高い橋であり、絶景が広がるスポットである。
しかし、この橋は同時に、自殺の名所としても知られている。多くの人々がこの場所から身を投げ、命を絶っているという。
夜になると、橋の上にぽつんと佇む人影が見えることがある。近づくとその姿は消え、誰もいない。
しかし、後部座席に座る気配や、助手席の窓ガラスに映る無表情な顔が確認されることもあるという。
三井野大橋で繰り返し飛び降りる霊の出現
三井野大橋では、まるで何かに取り憑かれたように、何度も飛び降りを繰り返す霊が目撃されている。
車を走らせていると、視界の端にふわりと浮かぶ人影が見え、そのまま橋の下へ落ちていく。
しかし、その場所を通り過ぎた直後、再び同じ場所で飛び降りる姿が見えるという。
この現象を目撃したドライバーの多くが、不思議と同じような証言を残している。
平家トンネルでの落武者の霊の目撃
奥出雲おろちループには2つの展望台がある。
そのうち、「おろちループ展望台」の近くに位置する平家トンネルは、恐ろしい伝説を持つ場所である。
平家の落武者が逃げ延びたこの地で、多くの者が無念の死を遂げたとされている。
夜、このトンネルを歩いていると、鎧をまとった武士の影が壁に映ることがある。
また、車で通り抜ける際、無数の赤い目がトンネルの奥からこちらをじっと見つめていることがあるという。
トンネルの中でエンジンを切ると、甲冑のぶつかるカチャカチャという音が響き、低いうめき声が聞こえるという噂もある。
奥出雲おろちループの心霊体験談
奥出雲おろちループを訪れたある男性の話によると、彼が深夜に三井野大橋を走行中、前方に白い服を着た女性がぼんやりと立っていたという。
急ブレーキをかけたものの、その姿はふっと消えてしまった。
また、別のドライバーは、バックミラーに映る橋の上に、同じ場所から何度も飛び降りる人影を目撃したという。
怖くなってスピードを上げて逃げたが、翌朝車を確認すると、ボンネットに無数の手形が残されていたという。
さらに、平家トンネルでは、ある運転手が夜中にトンネルを通り抜けようとしたところ、突然車内に異様な冷気が漂い、窓ガラスに「帰れ」と書かれた文字が浮かび上がったという。
奥出雲おろちループの心霊考察
奥出雲おろちループの心霊現象は、地形や歴史的背景と密接に関係していると考えられる。
三井野大橋はその高さゆえに自殺が多発し、亡くなった人々の無念が霊となって彷徨っている可能性がある。
また、平家トンネルの落武者の霊は、戦に敗れ、無念の死を遂げた武士たちの怨念が残り続けているのではないか。
特に、トンネル内部で聞こえる鎧の音や、目撃される武士の影は、歴史的な背景と結びついた怪奇現象といえる。
一方で、この地域は標高が高く、霧が発生しやすい。これが視界を歪ませ、心霊現象のように見えることも考えられる。
また、過去の事故や自殺の話が広まることで、恐怖心が増幅され、通常ではありえない現象を感じてしまう心理的効果も無視できない。
とはいえ、実際に多くの人が奇妙な体験をしていることから、何かしらの超常的な力が働いている可能性も否定できない。
奥出雲おろちループは、ただの観光名所ではなく、不可解な力が満ちた「恐怖のループ」としての側面も持ち合わせているのである。
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