福岡県の山間部にひっそりと存在するとされる「柳原集落」。その場所には、現在も語り継がれるいくつもの不可解な現象が存在するという。今回は、柳原集落にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
柳原集落とは?

柳原集落は、福岡県に存在するとされる集落である。
かつては炭鉱関係の労働者が住みつき、昭和期までは人の気配があったが、やがて過疎化とともに廃村同然となった。
現在では公式な地図にその名を見ることはできず、「地図に載らない村」としてネット上で噂されている。
特にこの柳原集落は、あの有名な心霊スポット「犬鳴峠」と関係が深いとされており、一部では「犬鳴村の正体」として語られることもある。
実際、柳原集落周辺には「この先、日本国憲法通用せず」と記された看板が立てられていたという証言も存在しており、外部との断絶性が強調されている。
かつてこの場所へ通じる林道には、立入禁止の鉄柵と厳重なゲートが設置されていた。
にもかかわらず、その奥に朽ちた民家や放置された車両が存在しており、不可解な現象が今もなお続いているとされる。
柳原集落の心霊現象
柳原集落の心霊現象は、
- 少女の霊が集落内で目撃される
- 廃車がいつの間にか移動している
- 増えているはずのない廃車が日に日に増殖する
- 入れないはずのゲートの先から誰かが覗いている
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、この集落で最も有名な心霊現象が「少女の霊」の目撃談である。
山道を進み、林道を抜けた先の廃屋近くで、赤いワンピース姿の少女が佇んでいたという報告が複数存在する。
驚くべきは、その少女がこちらに背を向けていたと思いきや、次の瞬間には数メートル先の廃車の上に立っていたという。
目を離した時間はほんの一瞬だったとされている。
次に異様なのが、「廃車の移動現象」である。
入れないはずのゲートの先に、なぜか毎回違う位置に同じ車が現れるというのだ。
目撃者の証言によれば、訪れるたびに廃車の向きや場所が微妙に変化しており、中には「昨日までなかった車が3台増えていた」という者もいる。
さらに、この集落周辺では「誰にも入れないはずの場所」から、視線を感じるという話もある。
林道の合流地点付近にあるゲートの奥、誰もいないはずの闇の中から、まるでこちらを見ているような何かの存在感があるのだ。
それはただの視線ではなく、背筋が凍るような殺意すら孕んでいたと語る者もいる。
柳原集落の心霊体験談
2020年代前半、心霊スポット巡りを趣味とする若者グループが柳原集落に足を踏み入れた。
彼らはゲートの隙間をすり抜け、林道を進んだが、途中で不可解な現象に遭遇したという。
ある者が廃車の窓を覗き込むと、ガラスの向こうに「女の子の顔」が一瞬映った。
誰も中にはいなかったはずなのに、その子は口をパクパクと動かしていたという。
次の瞬間、廃車のドアが激しく揺れ出し、異様な金属音が辺りに響いた。
彼らは恐怖のあまり一目散に逃げ出したが、車に戻ると、リアガラスに子供の手形がびっしりとついていたという。
柳原集落の心霊考察
柳原集落の心霊現象は、「犬鳴村」との混同やネット上の怪談から派生したものであるという見方もある。
だが、具体的な地名や場所、そして現地に残る痕跡から判断するに、全くの虚構とも言い切れない。
集落が消滅した原因や、そこに残された人々の歴史、そして廃車の謎。
それらは決して自然な成り行きとは思えず、何か外部の者が触れてはいけない「力」が働いているようにも感じられる。
実際に、少女の霊の存在や、廃車の不可解な増加など、繰り返される現象には法則性が見られず、科学的な説明を拒むような性質がある。
また、心理的な恐怖だけではなく、物理的な影響――不可解な物音、手形、車両の損傷――が生じていることから、柳原集落には「強い残留思念」や「時空の歪み」のような現象が起こっている可能性もある。
いずれにせよ、現在もGoogleマップには表示されないこの場所が、真実と虚構の境界に存在していることだけは確かである。
そして今夜もまた、柳原集落には“何か”が佇んでいるのかもしれない。
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