佐賀市にある「大財公園」には、かつての古戦場や火葬場の跡地といった重い歴史が残されている。そんな土地柄からか、この公園にはさまざまな心霊のウワサが囁かれているという。今回は、大財公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
大財公園とは?

大財公園(おおたからこうえん)は、佐賀城の北東、水路沿いに位置する小規模な公園である。
この水路は、かつて佐賀城の外堀として機能していたと言われており、周辺は歴史的に重要な場所であった。
この地はおよそ420年前、戦国時代には古戦場であり、多くの血が流れたと言われている。
さらに、江戸時代初期には処刑場だったという伝承も存在する。
死が折り重なるこの土地は、昭和に入ってからは「大財火葬場」として使用されていた。
火葬場は1948年から1979年まで稼働しており、現在の公園の一画には、今なお供養のための慰霊碑が静かに佇んでいる。
表向きは平和な公園。
しかし、その土の下には、歴史の闇が眠っている。
大財公園の心霊現象
大財公園の心霊現象は、
- 生首が浮かび上がる
- 男性の霊が出没する
- 車のエンジンが突然停止する
- 昼間でも湿ったような重苦しい気配が漂う
である。以下、これらの怪異について記述する。
生首が浮かび上がる
深夜、公園に足を踏み入れた者たちは、暗闇の中に「生首だけ」が宙に浮かんでいるのを目撃したという。
その顔は苦悶に歪み、目だけが爛々と光っていたという証言がある。
周囲を見渡しても身体は見えず、ただ空間を漂っていたという。
この“生首”は、一説によればかつての戦で斬首された兵士、あるいは処刑された罪人の霊が姿を変えたものとも言われている。
男性の霊が出没する
園内の慰霊碑付近では、誰もいないはずの場所に男の影が立っていたという話が後を絶たない。
その霊はうつむき加減で動かず、近づくとふっと消える。
目撃者は「目が合った瞬間、頭が締めつけられるような感覚に襲われた」と語っている。
車のエンジンが突然停止する
大財公園の前を車で通過中、エンジンが何の前触れもなく止まったという報告がある。
しかも、その後どれだけキーを回しても始動せず、離れた場所まで押していくと何事もなかったかのようにエンジンがかかったという。
この現象は、霊が車に干渉しているとしか思えない不可解なものである。
昼間でも湿ったような気配
ある人物は「晴天の昼間、公園の前を通った際に、そこだけ異様にじめっとしていた」と語っている。
その場を通ったとき、背筋がぞわりとし、心臓が妙に早く鼓動を打ったという。
この証言は一件だけではなく、複数人が同様の体験を語っている。
大財公園の心霊体験談
ある女性は、真昼間の快晴の日に大財公園の前を歩いていたところ、そこだけ空気が淀んでおり、湿ったような異様な気配を感じたという。
その場を離れてもしばらく胸騒ぎが収まらず、後にこの場所が火葬場跡地であったことを知り、すべて合点がいったと話している。
また別の若者グループは、深夜に肝試しで園内に立ち入った際、「誰もいないブランコが揺れていた」「声にならない呻き声が聞こえた」と証言している。
中には、その日以来、夜に金縛りに遭うようになった者もいるという。
大財公園の心霊考察
大財公園は、古戦場、処刑場、火葬場という三つの“死”にまつわる歴史を持つ土地である。
このような場所が霊的に“穢れている”とされても不思議ではない。
死の念が幾層にも重なり合い、土地そのものに染み込んでいるような印象を受ける。
特に火葬場跡地という点は大きい。
多くの霊が焼かれ、煙と共に昇っていった場所であり、供養が不十分であれば成仏できずに地上に残る可能性もある。
また、近くにある慰霊碑が、何を慰めているのかも定かではなく、その曖昧さが不安を呼び起こす。
さらに、車のエンジン停止や霊の出没といった現象は、霊が強いエネルギーを持っている証左であり、単なる「噂」や「都市伝説」とは一線を画している。
何気ない町中の公園。しかしその裏には、静かに蠢く“見えざるものたち”が確かに存在しているようである。
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