猪掛トンネルのウワサの心霊話

長崎県五島市にある「猪掛トンネル」には、黒い影や人影の目撃、車のエンジントラブル、さらには首吊り自殺の噂など、不気味な心霊現象が数多く語られている。今回は、猪掛トンネルにまつわるウワサの心霊話を紹介する。


猪掛トンネルとは?

猪掛トンネルの外観

猪掛トンネルは、長崎県五島市を走る県道27号線、福江荒川線上に位置する全長556メートル、高さ約4.5メートルの道路トンネルである。

開通は1990年10月。比較的新しいトンネルであるが、開通以前の工事中に発生したある出来事をきっかけに、心霊スポットとして地元では密かに知られている。

トンネルの構造自体は詳細不明だが、一般的な建設方式に倣えば、内部には鉄筋を組み込む補強構造が採用されている可能性が高い。

そうであれば、工事中に鉄筋を使って命を絶つことも技術的には不可能ではない。

事実、このトンネルにまつわる噂の中心には、まさに“命を絶った者の存在”がある。


猪掛トンネルの心霊現象

猪掛トンネルの心霊現象は、

  • 黒く大きな動物の霊が車の前に飛び出す
  • 黒い人影が突然目の前に現れる
  • エンジンが急に止まり、車が動かなくなる
  • トンネル内に“ぶら下がる人”の幻影が出現する

である。以下、これらの怪異について記述する。

まず、もっとも多く報告されているのが「黒い影」である。

それは動物のようでもあり、人のようでもある。

ある人は「大きな犬のような真っ黒な影が、突然トンネルの中から飛び出してきた」と証言している。

そしてその影を避けようとしてハンドルを切り、事故を起こしたというのだ。

その“影”は光を吸い込むように真っ黒で、ライトの明かりすら反射しなかったという。

また、トンネル内で突然車のエンジンが停止するという不可解な現象も報告されている。

ある人物は、新車でトンネルを通過中、ちょうど中央を少し過ぎたあたり――地元で「バリュー側」と呼ばれる方向寄りの地点――で、突如としてエンジンが停止。

車は完全に動かなくなり、その場に取り残されたという。

さらには、トンネルの天井付近に「ぶら下がる人影」が見えたという証言もある。

これはただの視覚的錯覚とは考えにくく、工事中に実際に起こったという“首吊り自殺”の存在と深く関係しているように思える。


猪掛トンネルの心霊体験談

ある高校生グループが夏の夜、肝試しに猪掛トンネルを訪れた。

何も起こらず、ただの噂にすぎないと笑いながら歩いていたその時、一人が突然叫び声を上げた。

「あそこ、人がぶら下がってる!」――出口の上部、天井近くに何かが揺れているのを見たという。

他のメンバーはその異様な叫びにパニック状態となり、恐怖に駆られて一目散に元来た道を引き返した。

その後、地元の人から「工事中に首を吊って自殺した人がいた」と聞かされ、彼らの間でその出来事は一種の“禁忌”として語り継がれている。


猪掛トンネルの心霊考察

猪掛トンネルに現れる「黒い影」や「エンジントラブル」、さらには「ぶら下がる人影」といった現象は、すべて一つの出来事に起因していると考えるのが自然である。

それは、工事中に起きた首吊り自殺の存在だ。

暗く長いトンネルという密閉された空間は、それだけで人間の心理に圧迫を与える。

そこに「死」という強烈な記憶が刻まれていれば、訪れる者が感じる違和感や恐怖心は、“気のせい”などでは済まされないものとなる。

目撃される黒い影は、その亡霊が形を変えて現れているのか、それとも同じ場所で繰り返される“残留思念”のようなものなのか。

いずれにせよ、猪掛トンネルはただの噂話では済まされない、“何か”が棲みついている場所である可能性が高い。


猪掛トンネルの地図

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私たちが扱うのは、出来事の真偽や幽霊の存在を断定することではない。「どのように語られてきたのか」「なぜその場所や出来事が心霊として認識されてきたのか」という視点から、人の認識や記憶、土地の歴史、出来事が結びつく構造を整理している。

近年は「心霊現象の考察」シリーズを中心に、
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