岡山市東区の山中にひっそりと佇む、西大寺一宮の廃別荘。別荘地として開発されながらも計画は頓挫し、今では赤い屋根の廃墟や朽ちたバスが残された不気味な空間となっている。今回は、西大寺一宮の廃別荘にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
西大寺一宮の廃別荘とは?

西大寺一宮と瀬戸内市牛窓町にまたがる山中には、今では忘れ去られた廃別荘地がひっそりと存在している。
この地は、1980年代に別荘地開発が進められていたが、突如として計画は中止され、建設途中の建物や構造物は放置されたまま、荒れ果てた姿を晒している。
現在この場所には、太陽光パネルの敷地とともに、赤い屋根の一軒家をはじめとした複数の廃墟が点在している。
中でも、山の上にある電波塔の脇に建つその赤い屋根の建物は、不気味さを極めており、地元では「霊の住処」として噂される存在となっている。
また、この別荘の東側には、1960~70年代に使用されていたと思しき「牛窓行き」の青い両備バスが朽ちた姿で放置されている。
その向かいには、用途不明のゲストルームのような建物が立ち並び、まるで時が止まったかのような異様な空気に包まれている。
西大寺一宮の廃別荘の心霊現象
西大寺一宮の心霊現象は、
- 正体不明の霊が現れる
- 誰もいないのに足音が背後から聞こえる
- 廃バスの車内から子供の笑い声が響く
- 赤い屋根の家の窓から覗く白い顔
- 電波塔の近くで身体が急に重くなる
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、「正体不明の霊が現れる」という現象は、時間帯や天候に関係なく報告されている。
特に深夜、別荘の敷地に足を踏み入れた者は、何かにじっと見られているような強い視線を感じ、逃げ帰った者も少なくない。
背後から聞こえる足音は、一本道の山道や草の生い茂った敷地内で突然始まり、追いかけてくるかのように間隔を縮めてくる。
しかし振り返っても、そこには誰もいない。多くの訪問者がこの体験を語っている。
また、廃バス内から聞こえる子供の笑い声は、特に午後3時を過ぎたあたりから頻繁に聞かれるという。
中に誰かがいると確信して近づいた者は、バスの中が真っ暗であるにも関わらず、はっきりと声が響くのを体験したという。
赤い屋根の建物の窓からは、白く血の気のない顔がこちらを覗いているという目撃情報が絶えない。
その顔はまばたきをせず、無表情のまま凝視してくるとされ、視線が合った瞬間、気分が悪くなる者が続出している。
そして、電波塔の近くでは、急に身体が重くなり、立ち上がれなくなったという体験もある。
これは霊的な圧力、いわゆる「霊障」である可能性が高いと見られている。
西大寺一宮の廃別荘の心霊体験談
ある若者グループが肝試しとしてこの場所を訪れた。
深夜2時、赤い屋根の家に近づいた瞬間、一人の女性が突然「誰かが私の手を握っている」と泣き出した。
その手は氷のように冷たく、誰もいない空間で確かに握られていたという。
その後グループの一人が廃バスに入り、そこで笑い声を聞いた直後、意識を失って倒れた。
彼は後日、あの瞬間「バスの奥に目のない子供が立っていた」と語っている。
西大寺一宮の廃別荘の心霊考察
この廃別荘地においては、歴史的に大きな事件や事故の記録は残っていない。
しかし、建設途中で頓挫したという経緯が、霊的な不完全性を象徴しているようにも感じられる。
未完成のまま放棄された構造物や放置されたバスは、「時間」に置き去りにされた空間となり、負のエネルギーを蓄積していった可能性が高い。
特に、赤い屋根の建物と廃バスの周辺に集中する心霊現象は、この場所が「霊的な交差点」になっていることを示唆している。
正体不明の霊や子供の声といった報告は、成仏できずこの世にとどまる存在が、何らかのメッセージを伝えようとしているとも受け取れる。
西大寺一宮の廃別荘は、いまや単なる廃墟ではなく、静かに、だが確かに“何か”が息づいている場所である。
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